平成27年6月に、選挙権年齢を満18歳以上に引き下げる公職選挙法改正法が成立しましたが、最近、文科省のホームページに副教材「私たちが拓く日本の未来」が公開されました。
「政治や選挙等に関する高校生向け副教材等について」
全体の印象としては、あまり面白味のない教材ですが、その中に、「話合いの形態」という項があり、そこでは、次のような手法、「ワールドカフェ」も紹介されています。みなさんご存じのこととは思いますが、一応貼り付けしておきます。
(イ) ワールドカフェ
比較的新しい手法として,ワールドカフェがあります。少人数による会
話を,メンバーを入れ替えて何度か行うことにより,擬似的に参加者全員
と話し合っているような効果が得られる手法です。力フェのような気の張
らない場所での自由な会話を楽しもうという考え方です。街づくり,組織
改革,教育など様々な場面で活用されています。
■ 進め方
1 )4人で1つのテーブルに座ります。
2 )各テーブルでテーマについて話し合います。テーマは全テーブル共通で
す(1回の話合い( ラウンド) は20 分程度です)。
3 )テーブルに置かれた模造紙に,話合いの中で気付いたことを" 落書き"
のように書いていきます。キーワードでも絵でもなんでも様式は問いませ
ん。
4 )各テーブルでホストを決め,その人を残して他の人は " 旅人" となって
別々のテーブルに移動します。
5 )次のラウンドで,ホスト,旅人共に,前のラウンドでの話を簡単に共有します。その後,更に話を進め,模造紙に気付いたことを書き込みます。
6 )次のラウンドは,最初のテーブルに戻り,各テーブルで得られた発見や
気付きを共有し,更に話合いを進めます。
7 )最後に,気付いたことや学んだことなどのキーワードを各自付箋紙に書
いて,模造紙に貼り,共有して終了です。簡単に各グループから発表しても
らうこともあります。
このような手法はぜひ高校でもいろいろな場面で活用してほしいものです。
ついでと言っては何ですが、「質問づくり」の手法もぜひ利用するとよいと思います。
なにせ、「質問づくり」は「民主主義を実践するためのスキル」なのですから、こんなによい方法はないでしょう。
それから、この教材の後半には、「手法の実践① ディベートで政策論争をしてみよう」という項目もあるのですから、各高校では、ぜひ、その地域の現在の課題を取り上げて、実際にリアルな問題で実践するといいですね。
私の住む市では、現在、LRT (Light Rail Transitの略で、路面電車を近代化した新しい交通システムのこと)の導入に向けた動きが加速されているところですが、総工費300億円超の巨額の税金を投入してまで建設する価値があるのかどうか、私としては大いに疑問です。この建設費などは間違いなく今の高校生世代に大きな借金として残されるわけですから、市内の高校生たちの意見も本当は重要です。
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