前回の「問いかけ」ないし「質問」との関連です。
「問いかけ」は、「聞くこと」とセットになっているといっても過言ではありません。
ライティング・ワークショップの創設者の一人のドナルド・マレー(Donald Murray)は、「書くことを教えることは書き手の言うことを聞くことだ」と言い切っていたぐらいです。日本には、そういう書く指導法があるでしょうか?
教師の職業病といえるのかもしれませんが、多くの教師は教えること、話すことが好きです。(人によっては、子どもたちが何を考えているのか、どんな状況におかれているのかお構いなしに、教え続けたり、説明し続けたりする人もいます。なにせ、自分の仕事を教えることと捉えていますから。)
しかし、学ぶ(聞く、理解する)のは子どもたちですから、残念ながら教師が教えることイコール子どもたちが学ぶことではありません。教室の中に30人の生徒がいたとしたら、教師が期待しているレベルで学べる(聞ける、理解できる)のは扱うテーマにもよりますが、平均して3分の1~4分の1というところではないでしょうか? 残りの半分~3分の1は“なんとなく”学んでいる・聞いている・理解できるレベルで、最後の3分の1~4分の1は、教師との接点がもてなくて苦労している子たちという感じではないでしょうか?
学ぶことは、受け身的な行為ではなく、自分なりの意味を作り出す極めて主体的な行為です。教師の話を聞いたり、教科書を読むだけでは、なかなかできない子たちがたくさんいます。
似たような状況は、校長(管理職)と教職員の関係でも存在しないでしょうか?
校長になりたてのころや異動した最初のころは、聞いたり、観察をしたりするかもしれませんが、自分の教師時代の経験もあるので、徐々にすべてが「ルーチン化」していきます。「こんなもの」ないし「このぐらいでいいだろう」という意識が定着してしまうことを意味します。
聞かない・言わないは、会議の席だけでなく、学校中に充満している学校すら少なくなりません。(もちろん、先生たちも、そしてそれを見ている生徒たちも、公式と非公式をうまく使い分けています。あるいは、誰には聞いたり、言ったりできても、誰には聞いたり、言わないという使い分けをする形で。)
尋ねなければ/聞かなければ/問わなければ、同じことをやり続けることが約束されています。これは、私たちが始めたばかりのPLC通信にも言えることですから、アンケートの形で早速お尋ねします。
授業も、学校も、一方通行のコミュニケーションの時代でないことは確かです。ぜひPLC通信も双方向でお願いします。
以下のアンケートへの回答は、コメント欄に書いていただいても結構ですし、pro.workshop@gmail.comへ送っていただいても結構です。これが読者とのやりとりのきっかけになればと願っています。アンケートの集計・発表も考えていますので、★ぜひご協力を!!★
アンケート
1) これまでの「PLC便り」で印象的な内容:
2) 学校教育で一番大切なことは?(=あなたが一番大切にしていることは?):
3) 「学校改善」でもっとも関心をもっていること:
4) 「授業改善」でもっとも関心をもっていること:
5) Professional Learning Community(=プロの教師集団として学び続けているコミュニティとしての学校) として自校/自分が属する組織を採点すると100点満点で何点ぐらいですか?
6) PLCということで、すでに実施していること/やろうと考えていること:
7) PLC関連で(あるいは、教育全般で)読むに値する本(タイトルと著者名)は? →たくさんリストアップは大歓迎です:
8) PLCのテーマで扱ってほしいこと/「PLC便り」への期待・要望:
9) あなたが「PLC便り」に貢献できること:
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