2020年4月5日日曜日

生徒たちといい関係を築き、尊重しあう


 年度はじめの授業ですべきことで、一番優先順位が高いことは何でしょうか?
 少なくとも、3本の指の一つに入るのが、今回のテーマではないでしょうか?
 いま訳している『Peer Feedback(ピア・フィードバック)』という本の中から、その箇所 (原書の、19~20ページ) を紹介します。

年度のはじめは、何よりも生徒たちといい関係をつくることが大切です。生徒たちの興味関心を知り、彼らが何を大切にしているのかということについて、共有してもらう機会を提供しましょう。生徒たちといい関係を築くということは、あなた自身が教師として関わるのではなく、ひとりの人間として関わることを意味します。まずあなた自身が、率先して自分の学校での経験や家族について話すようにしましょう。あなたが言いづらいことまで打ち明ける必要はありません。しかし、生徒たちがあなたをひとりの人間と認識した時、彼らもあなたに対して、またお互いに対して自分の内面を話しやすくなります。

互い尊重し合うクラスを作るということは、気分がよくなる経験を共有し合うだけでつくることは難しいです。ただ、それもはじめの一歩としては良いスタートでしょう...(中略)...生徒たちにお互いに尊重しあってほしいのならば、私たちが子どもたちに話すときに子どもたちを尊重し、対立を受け入れ、さまざまな視点から生徒たちに語り掛ける必要があります。いくつかの例を紹介します。

・開かれたフォーラム(サークル)を持ちます。そこでは、学習環境に影響を及ぼしている様々なテーマや課題に対する生徒の声(意見)提案を聞きます。学級運営から、プロジェクトに関するフィードバックやグループ分けに関してまでです。生徒たちはクラス全体の話し合いでアイディアを共有したり、無記名で発言できるようにしたり、クラス全体に伝えるために教師に個人的に話したりしてもよいでしょう

・教室の学びに関して生徒たちのフィードバックを引き出すアンケートをします。アンケート結果をまとめ、その結果を生徒たちに伝え、あなたの教え方を修正・改善すると良いでしょう。

 今年は、直接会わないで新年度がスタートというところも少ないかと思います。そうなると、「生徒たちといい関係を築き、尊重しあう」ことは従来にも増して大切と言えます。可能な方法を駆使して、ぜひ実現してください。
 このテーマは、これまでに出した本の中で丁寧に扱われています。すべての基本と捉えられているからだと思います。そのうちに3つを紹介すると・・・
・『「考える力」はこうしてつける』の第2章「自立した学習者を育てる」 ~ タイトルからもわかるように、すべてのベースが紹介されている
・『イン・ザ・ミドル』の第3章「ワークショップ開始」 ~ 特に、アンケートが参考になる。生徒への「期待」が明確に提示されることも。
・『教育のプロがすすめる選択する学び』の第2章「安心でサポーティブな環境をつくりだす」 ~ 「生徒たちをよく知る」「自分のことを紹介する」「もっともよい自分でいる」とのアドバイスもある。この本も含めて、3冊ともソフト面だけでなく、ハード面も押さえられている。

 アンケートをする場合は、https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnx3cml0aW5nd29ya3Nob3BqcHxneDo4ZTc0Nzc3MWIxZDViM2M も参考にしてください。(これは、読むことに焦点を当てていますが、書くことはもちろん、他教科への応用も十分に考えられるでしょう!)

 このテーマについて日本人が書いた本ですすめられるのをご存知でしたら、ぜひ教えてください。お願いします。

★ 以上が大切なことは、普通の授業をしていても読者の方はお分かりだと思いますが、教師だけがフィードバック(コーチング/カンファランス)をするのではなくて、生徒が相互にフィードバック(コーチング/カンファランス)をしたり、それを受け取ったりする時はなおさらです。「いい関係や、尊重しあう関係」ができていないのに、効果的なフィードバックをしたり、受け入れたりすることは不可能に近いですから。

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