2014年10月12日日曜日

いいモデルの大切さ



前回紹介した『理解するってどういうこと?』で、まだ頭が一杯なので、それに関連した内容です。

かねがね、日本の教育で一番欠けているものの一つに、いいモデルがあると思っています。

確実に言えることは、人は教えられて学ぶのではなくて、いいモデルに憧れて、それに近づくため、あるいは刺激されて主体的に学んでいくんだと思います。そして、そのいいモデルを提供できていないところに、いまの学校教育の(最大の?)問題があるのかも、と。

それに対して、この本が殊の外大切にしているのが、モデルであり、メンター(よき先人)の存在なのです。各章は、そのオンパレードと言っていいぐらいです。
ほとんど誰でも知っているのは、ヴァン・ゴッホ(第3章)、ミケランジェロやダ・ヴィンチ(第6章)、パブロ・ネルーダ(第7章)、マティスとピカソ(第8章)。
知る人ぞ知るは、エドワード・ホッパー(第4章)、レイノルズ・プライス(第5章)、エドウィージ・ダンティカ(第9章)、エドゥアルド・ガレアーノ(第7章)。
著者の身近な人としては、編集者兼大学教授(まえがき)、教育長やWWやRWの先駆者たち(第1章)、自分の父と夫(第6章)、二人の祖父母(第8章)、親友(第9章)などです。

このように、常に自分がモデルになる必要はありません。(でも、的確なモデルを選ぶ能力は大切!!)

そして、各章の最後には、読者(教師)一人ひとりがモデルになるためのアイディアをいろいろ紹介してくれています。なんと言っても、各章の最後で著者は「子どもたちや同僚たちの知的で好奇心あふれたリーダーとして、私たちは日々の生活をどんな形で送ることができるか?」を問うていますから。
ぜひ、ちょっとした努力をすることで(一週間に90分!の時間を割くことで)、子どもたちがワクワクするようなモデルになってください。教科書教材研究することよりも、はるかに重要なことです。


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