2017年4月9日日曜日

奇跡のレッスン ゴルフ編


 このテレビ番組で紹介されたこと★は、教師と子どもたちとの関係はもちろんのこと、学び続ける教師集団にも参考になるのではないかと思ったので、その要点をまとめました。
 ゴルフの「最強コーチ」は、タイガー・ウッズの育ての親、ルディ・デュランさん。「失敗は忘れ、いい記憶だけ残そう」というアドバイスで、反省ばかりの子どもたちが変わり始めます。
 1週間のレッスンを受けたのは、公立中では珍しいゴルフ部がある千葉県多古町立多古中学校のゴルフ部員たち。(町のゴルフ好きの大人たちが支援しているだけでなく、民営のゴルフ場も部員たちに施設を無料提供しています!!)

 そのゴルフ部員たちに顕著に見られる傾向は、メンタルの弱さです。(ゴルフは技術のスポーツではなく、メンタルのスポーツだそうです。) 
打った後にネガティブになっている!
どうすれば、ベストの自分を出せるか?
正しいやり方も、間違ったやり方もない!
もっと独創的になってほしい。
真似をするだけでなく、自分で考えて行動してほしい。
こういったことを、1週間のコーチングで改善しようというわけです。
実現する方法は・・・・みんなそれぞれ違うのだから、自分の方法を掴めるように、ポジティブな声掛けをしていく

 以下、3つのハイライトに分けて紹介していきます。(これだけでも、いろいろなことに応用が利くヒントが満載だと思います!)

(1)「いい記憶のライブラリー」
 練習2日目だったか、デュランさんは部員全員にノートを配りました。
 「うまくいったことだけを書いてほしい」
Memory Library 「いい記憶のライブラリー」のためのノートです。
欠点を補うより、得意なことを伸ばしましょう!

すると、生徒から「悪かったところの改善点を書いてもいいですか?」という質問が投げかけられました。(反省することは慣れているけど、なかなかよかった点は出せない、というのです。)答えは、「君が役立つと思うことなら、何でも書いていいよ。書いているうちに、中身が変わってくるから。」

「今日は、君たちに挑戦してもらうよ。自分の殻を破るんだ」と言い、常識を覆すドライバーでパットをするレッスンを始める。そして、「もっとクリエイティブになってほしい。クリエイティブに発想できれば、ゴルフが楽しくなり、スコアもよくなる」と言います。

「まずいショットをたくさん打ちましたが、いいショットも打ちました。そのいいショットをもっと打てるように導いてあげればいいのです。いい感覚を思い出せばいい。」

「打った後の気持ちのもち方を学べば、悪い記憶を消せるようになる。打つまでのプロセスが、打った後の気持ちに影響する。」
たとえば、
プロセスとして、「ボールを最後まで見続ける」と宣言する。
打つ前に自分がやりたいことを宣言する。
過程(プロセス)を意識すると、結果もよくなる。
(結果だけに焦点を当てても、プロセスが悪ければ、結果は得られない!それも、繰り返し)
しかも、結果が悪ければ、気持ちはネガティブに。良ければ、ポジティブに。
プロセスを意識すれば、結果に左右されづらくなる。
結果を得るために、自分がやりたいことは何かな?
プロセスも結果も良かったから、いまのいいイメージを残して続けたらいい。
いい記憶を残せれば、悪い記憶を消し去ることができる。
    <これを読んだだけでは、ちょっと信じられない/想像もつかないというかたは、「奇跡のレッスン ゴルフ」で検索すると動画が見られてしまうので、ぜひ見てください>

そして、「成功のサイクル」がよかったです!(実際は、丸い円で紹介されていました)
記憶のライブラリーから
             ↓
      決断
             ↓
宣言
             ↓
      アスリート(からだが覚えた感覚で、ボールを打つ)
             ↓
      気持ちの持ち方
             ↓
      保存(いい記憶だけを保存)
             ↓
ライブラリー(いい記憶が貯まれば貯まるほど、すべてがうまくいくようになる)

※ 「失敗に価値はありません。」 だから、いい記憶だけを残すノート!

(2)パーソナルパー = 他人ではなく、自分で目標を決めて、そこに到達しようとする。
→ パーは上級者の規定打数。自分の実力や体力に合わせて目標を変更して達成可能なものにし、成功体験を強化する。  → タイガー・ウッズの幼少期には、飛距離にあわせてパー5をパー6などに置き換えていたそう。

(3)ショットを6段階に分類し「ギリギリセーフはOK」という考え方をもつ   →「悪いショット」ではなく「ぎりぎりセーフで何とかなる」という前向きな思考を持つ。
  6段階のうち、4つ(3分の2)はOKなのがいい!! ダメと思う確率を、3分の1にしている!

6段階評価:
Great     とてもいい
Good      いい
Very Playable 十分に大丈夫
Playable    なんとか大丈夫(
ギリギリセーフ
Bad           ダメ
Very Bad    とてもダメ


★ この番組は、教師必見です。いま行われているどんな教員研修よりも、はるかに得るものが多いです! サッカーから始まって、テニス、バスケットボール、バレーボール、野球、卓球・・・・陸上、最近ではコーラスやストリート・ダンスや料理まで。
  そんな中で、私の一押しは、デンマークのコーチのハンドボールです。



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