2017年4月23日日曜日

校内研修を変えてみたら


新年度がスタートして、ほぼ3週間が経ちました。

今年の職場のメンバーはどうでしょうか? たとえ校長でも自分が集めたわけではありませんから、なかなかベストメンバーとはいきません。そんな中で、校内研修が始まるころだと思います。校内研修の計画は教務主任や研究主任が、自校の研究課題などに基づいて年間計画を立案するのが一般的だと思います。
     
    しかし、これまでに役に立つ、あるいは身につく校内研修を体験した方はどれくらいいるでしょうか?

圧倒的多数の教師たちは、校内研修の時間は、スイッチオフの状態になるのではないでしょうか。忙しい学校現場で貴重な時間を生み出して研修をするのですから、これではあまりにももったいない話です。

 なぜそのようになってしまうのでしょうか?

まず研修内容が自分のやりたいことと違うということが考えられます。自分は授業研究よりも学級経営のことをもっと深く学びたい、あるいは地域連携の在り方を学びたいなど、それぞれが課題と感じていることが違うので当然です。でも、学校課題が○○を大切にした授業のあり方の工夫であれば、何人かの教師が交代で研究授業を行い、それをみんなで参観して、放課後に授業研究会を行う、これが一番多いパターンでしょう。小学校ならば授業も自分がやってみたい教科なら興味がわくけれど、それ以外は遠慮したいなというのが本音ではないでしょうか。
     
また、中学校では教科担任制ですから、なおさら自分に関係ない教科から何を学ぶのかなどと醒めた見方をする人が少なくありません。要するに、自分が必要性を感じてもいないことに無理やり付き合わされるという研修では何も身になるはずがありません。

毎年、やってきたことだから今年も去年と同じようにやろうという発想はやめにしませんか。自分から学びたいと思えないような授業に無理やり子供たちを付き合わせるのと同じことがここでも起きているわけです。
     
そうだとすれば、校内研修のあり方を全く違う角度から考えてみたらどうでしょうか。

授業からいきなり離れられないのならば、教科の年間カリキュラムの中で、改善してみたいと思うところをそれぞれが選択して、自分なりのアイデアを基にして新しい内容を作り、それを学年ごとに持ち寄って検討してみるということも考えられます。
     
また、授業から少し離れてもいいという学校ならば、研究テーマを設定して、少人数のグループで研究を進めるというのはどうでしょうか。それぞれが自分のペースで研修を進めて、中間発表会や最終発表会などの機会を設けて、互いの研究成果を交流するのもよいのではないでしょうか。

 このようなやり方ならば、無理やり付き合わされて研修に参加するよりは、よほど主体的に取り組むことができると思います。教育委員会や教育センターの研修も、このような教師たちの主体的な研修を後押しするものであれば、だれも敬遠しません。

知恵を出し合えば、もっと効果的な教員研修が今のシステムの中でも実現するのではないでしょうか。様々な制約のなかで、よりよいものを求めていく、そのような考え方が学校を確実に変えていくはずです。

 

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