2016年11月13日日曜日

「21世紀の教師」の特徴


 あなたは、タイトルからどんな特徴を思い浮かべますか?
 特に、「20世紀の教師」と対比して。

タイムマシンがあったとして、50年前、100年前、150年前を瞬時に移動できるとしたら・・・・そして、私たちに身近ないろいろなものの生産現場や消費現場、そして学校などを見て回れるとしたら、おそらく一番変わっていないのが学校ではないでしょうか?(先日、二宮君の「坊ちゃん」を見ましたが、まったくいまと同じでした!!)

でも、ほとんどすべてのものが急激なスピードで変わりゆく中で、学校だけが変わらないというのは、いいことなのでしょうか?(あるいは、許されるのでしょうか?)

そこで見つけたのが、表題の記事でした。「21世紀の教師」がもっていることを期待される特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?

1.学習者中心のクラス
 生徒たちは存在するあらゆる情報・知識にアクセスできるのですから、教師が生徒たちの頭の中に情報や知識を順序よく流し込むような教え方をする必要は、もはやありません。そして、すでに個々の生徒の学び方、学ぶスピード、得意・不得意、目標(夢)などが歴然と違うこともわかっていますから、一斉授業をやり続けることもできません。生徒たちには選択肢が提供され(生徒自身が選択肢をつくり出すことも含めて!)、自分の興味関心を活かしながら、主体的に学べる授業が中心です。

2.ワークシートなどの紙からデジタルに
 生徒たち(大学生まで含めて)は、生まれた時からインターネットやパソコンが生活の一部になっているデジタル世代です。多様なSNS(ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、LINEなど)やブログや動画などを使いこなしています。これらをいつまで教室/授業から閉め出しておくことができるでしょうか? 教師も、これらを使いこなせないと、生徒たちとのコミュニケーションがとれなくなるかも??
 生徒たちは、TEDhttps://www.ted.com/talks?language=ja)を見るのが大好きですし、フェイスブックなどで授業中だけでなく継続してやり取りをするのも大好きです。

3.グローバル
 日本は明治以降、「国際化」と叫び続けてきた歴史がありますが、150年経った今でも、その実態はほとんど伴っていません。すでに直接つながれる時代であるにもかかわらず、多くをマスコミの情報(それは、偏った情報!?)に頼り続けているのが現状です。(特に、教育に関しては、鎖国時代が続いているといった方がいいかもしれないぐらいです。)
 情報はすでに存在しています。それにアクセスするか否か選択肢を教師一人ひとりはもっています。自分のほしい情報を、自分で得るのが21世紀の教師の大事な柱です。

4.ブログを書く
 ブログを書くか書かないかは、もはや選択肢ではありません。仕事の一部です!! まさに、「デジタル・ポートフォリオ」をつけることですから。生徒たちに、同じことをしてもらうモデルです!(何は情報として掲載することができ、何はできないのかも含めて。さらには、文章力が大切であることも!)

5.協力関係
 ワークシートなどの資料で紙を使い続ける限りは、管理を意味します。それに対して、デジタルは協力です。生徒たちや同僚と(さらには、保護者や地域の人たちとも?)協力して、授業だけでなく様々な活動に取り組めます。紙だとコミュニケーションが途切れてしまうのですが、デジタルだと継続的にも行えます。いいアイディアは一方通行からも、一時のイベントからも生まれません。双方向の途切れることのないやり取りからこそ得られるものです。

6.探究学習やPBLが中心に
 情報をもっているのは教師だけ(教科書だけ)という時代の学びと、情報はどこからでもすぐに得られる時代の学びとは、自ずと違います。後者の時代の学びに適しているのが探究学習=PBL(プロジェクトや問題設定&解決学習)★です。それは、生徒が自ら興味のある質問や題材を設定するところから始まり、専門家に接触することも含めて、多様な媒体を使って調べ、まとめ、そして発見したことや解決策を当事者たちやクラスや学校のみんなに発信する学びです。これまでの調べ学習と違うところは、教師が設定した質問設定ではないことや教室の中で発表して終わりではないことです。本当のフィードバックをその当事者たちからも得られます。それが、次の探究やPBLのサイクルを回していく原動力です。

7.学び続ける
 学ぶことを卒業してしまった人には、21世紀の教師は務まりません。教科書をカバーしていれば済む時代では、もうありませんから。情報と知識は刻々と増えて続けています。それらをやみ雲に追いかけるのではなく、自分に必要なものをわきまえて取捨選択しながら、学び続けることは何よりも大切なことです。(おそらく、そこにこそ生徒たちは一番惹かれますから。)


★ 作家の時間や読書家の時間は、国語における探究学習=PBLと捉えられます。サイクルを回し続けるところも、同じです!

参考:


1 件のコメント:

  1. 参考にしたサイトに掲載されていた特徴の数は、15個でした。
    それでは多すぎるのではと思って、7つに絞り込みました。
    しかし、掲載した7つでは抜けている大切な特徴があるのでは、と昨夜から思い始めました。
    思いつかれた方は、下のコメント欄か、pro.workshop@gmail.comの吉田宛にぜひ教えてください。お願いします! とても大事なことなので。

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