2015年6月14日日曜日

『知識社会の学校と教師』

この本(アンディ・ハーグリーブス著)を紹介すべきか否か、かなり迷いました。
2013年6月2日号で紹介した本と、基本的にはまったく同じ理由からです。

でも、訳した人たちの「想い」を汲み取って、紹介することにしました。

●いい点
1)    「知識経済に備える学校と教師は次の要素を促進させ、成長させるものである」として、以下の8点がリストアップされています。(59~60ページ)
  ・創造性
  ・柔軟性
  ・問題解決
  ・独創性
  ・集合的な知性
  ・専門職の信頼
  ・リスクへの覚悟
  ・持続的改善   ~ あなた(ないし学校)は、これらのどれだけを満たせていますか?

2)「知識経済を乗り越える学校と教師は、以下のものを養う」として、以下の9点がリストアップされています。(109ページ)
  ・人格
  ・コミュニティ
  ・安心
  ・包摂     ~ なんと捉えたらいいのでしょうか?
  ・誠実さ
  ・地球市民としての自覚
  ・思いやり
  ・民主主義
  ・人間性と専門性の成熟  ~ あなた(ないし学校)は、どれだけを満たせていますか?

3)この本のまとめ(?)の表 (126ページ)



  ~ 現状は、一番右側のようです。
    それに対して、求められているのは左側の2つ(だと思います)。

4)この表も左側が求められているのですが、現状は右側になっています(273ページ)

 ~ セクトがなんなのかは、よくわかりません!★
    「知識の転換」 ~ なんのことかわかりますか?

 これら4つのいい点からだけでも、学校と教師が何を求められているか、明らかな気がします。
(実際に、読まれた方ないし、もし訳者でこのサイトを見た方がいたら、ぜひ追加・修正をお願いします。)

●悪い点/改善を要する点
1)訳が滑らかではないので、ほとんど上で紹介したリストと表しか目を通せませんでした。たとえば、一例を紹介すると(54~55ページ)・・・


 ~ かなり重要なことのオンパレードなのですが、スーと理解できますか?
   「やってみよう!」「取り組んでみたい!」と思えますか?

2)    値段が高すぎます。なんと、4800円+税です。(私も、図書館の助けで読ませてもらいました。★★とても、買いたいと思える値段ではありませんから。)いったい誰を対象に設定しているのでしょうか?


★ 「パフォーマンス-トレーニング」すら、しっかりやられていない状況だと思います。
 やった振りをしてごまかしているというか。

★★ タイトルに惹かれて、読みたくなりました。でも、本の中のどこかで、著者自身が「学習社会」の方が正しい、というように書いていた記憶があります。

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