2013年6月9日日曜日

あなたは、何を大切にしていますか?

 学校経営や教室経営であなたは、何を大切にしていますか?

 ある資料によると、それは、ビジョン、希望、信頼関係、アイディア、エネルギーの5つだと書いてありました。

 ビジョンは、それなりに聞こえがいいものは、どこでも言っています。(いまや、単なる「お題目」? そうであっては、もちろんいけないのですが・・・)
 アイディアはいろいろあり、いいと思ったものはそれなりに取り組まれています。(しかし、それが授業や学校をよくすることにつながっているかというと、残念ながらそうなっているとはいえません。あるのは、日々変わらない習慣ばかり。)
 信頼関係とコミュニケーションについては、これまでも(いやというぐらいに)繰り返し扱ってきたテーマです。
 ということで、今回は残りの2つについてです。

 学校の先生たちは、いったい何から希望とエネルギーを見出しているのでしょうか?

 子どもたち。

 でも、本当にそうでしょうか?

 希望もエネルギーも、これまでよりもいいものが作れそうだという期待とワクワク感から生まれます。成功例を実際に見たり、体験したりすることでも得られます(←いまの教育界には、これらがあまりにも少なすぎるかもしれません。中・高では、ほとんど部活に委ねてしまっているのかもしれません)。でも、アイディアのところですでに触れたように、いいアイディアはそれなりにすでに存在しています。(しかし、独創的なものを創り出すことは困難ですが。)

 その意味では、「選択」が極めて大切です。
 何にこだわって取り組み、何はほどほどにし、何は無視するのかの判断です。
 どれにも同じウェートで付き合っていたらたまりません。

 選択と同じレベルで大切なのが「戦略的思考」です。
 基本的に、毎年、同じことを繰り返す学校において、戦略的思考を磨く機会は極めて乏しいと言わざるを得ないでしょう。しかし、希望やエネルギーを得、ビジョンを実現するためには、これが欠かせません。
 こんなたとえ話があります。


    <メルマガからの続き>


 昔々、あるところに2人のきこりがいました。いきさつはなんだか分かりませんが、4時間でどちらが多くの木を切り倒せるか競争することになりました。
 ヘンリは、4時間休むことなく伐り続けて、124本切りました。
 一方、ジャックは50分伐ったら10分休み、結果的に144本を切りました。
 ヘンリは、結果がおかしいと怒り出しました。30分も休んでいたんだから、自分よりも多く切れるはずはない、と言うのです。
 そしたら、ジャックは、伐っていなかった間は休んでいたんじゃなくて、斧を研いでいたことを明かしました。 (出典: The principal's edge, by Jack McCall, p.xv)

  
 学校に最も欠落しているのは、この斧を研ぐ時間ではないでしょうか?
 これなしに、授業も、生徒たちの学びもよくなるはずがないのですから。
 (しかし、それはこれまでの「校内研修」や「センター研修」をやり続けても、何も変わらないことは、すでに何十年もの歴史が明らかにしてくれています。まったく戦略的思考が存在しない中で、それらはやられていますから。要するには、ヘンリがしているようなことを、同じように学校でやり続けていてはまずい、ということです。)

 そして、ジャックが提示してくれた5:1という割合は、授業改善にもそのまま使える気がします。
 単なる休み時間として使うのか、それとも自分の授業を磨くことに使うのかでも、自ずと大きな差が生じます。


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