2023年6月18日日曜日

よりよい教師になるための「11の習慣」

 成功する人がもっている『7つの習慣』★(スティーブン・R.コヴィー著)を読んだことがありますか? まだの方は、一読の価値はあります。この本は、2000年以降、ティーンや学校や家族などを対象にしたたくさんのスピンオフ作品も出ています。

 今回紹介するのは、(上記の本とは一切関係ない)教師版です。

1. 教えることを楽しんでいる

 あなたが楽しんでいなければ、生徒たちも楽しめる(よく学べる)はずはありません。教科書をカバーするだけの授業ではなく、生徒たちが相互にやり取りし(話し合い)、夢中で取り組める工夫をしましょう。この点に関しては、『「おさるのジョージ」を教室で実現―好奇心を呼び起こせ!』や『あなたの授業が子どもと世界を変える』などが参考になります。

2. 違いを生みだしている

 教師として、あなたは大きな責任を担っています。その一つが、教えている生徒たちの違いを生みだすことです。どうやって? あなたのクラスにいるときは、安心安全であると同時に、特別な存在であると思えることです。あなたは、家庭や学校の外のことに影響をもつことはできませんが、教室のなかでは生徒たちにプラスの影響を与える存在であり続けてください。

3. 前向き

 可能な限りハッピーで笑顔のある雰囲気を発信(クラス中、学校中に伝染)し続ける存在であるようにしましょう。誰もが、その逆よりは、気分よく過ごせますから!

4. 個人レベルでつながる

 個人レベルでつながれるように、生徒こと(興味関心、こだわり、学習スタイル、家族)をよく知りましょう。もちろん、それには自分のことを伝えることも含まれます。同僚(や、いまの時代は同業者とネットで)個人レベルでつながれれば、いろいろな可能性も膨らみます!

5. 全力投球する

 生徒に全力投入しなさい/ベストを尽くしなさい、と教師はよく言いますが、自分は全力投球していますか? 生徒に、生徒の家族に、同僚に、学校に、自分のベストを提供してください。

6. スケジュール管理がうまい

 仕事が溜まってしまう状況は、ベストが尽くせない状況ですから、避けてください。計画を立てることはもちろんですが、前倒しで動くことも大切です。ジャーナル(メモ)を常に持って、思いついたアイディアをいつでも書きとれるようにしましょう。そうすれば、計画でそれを活かせます。

7. オープニングマインド

 あなたは、管理職、同僚、生徒や保護者から絶えず評価され、それに基づいたフィードバックを得ています(それが、常に全力投球する理由でもあるわけですが)。誰かが、あなたの授業やほかのことに対しての(主に、批判的な)コメントをしてきたら、心を広くもって聞いてください。そして、活かせると思ったところは活かしてください。(習慣11も参照)

8. 自分にも、生徒にも期待をもっている

 これは年度当初が肝心です。具体的な実例として、『イン・ザ・ミドル』の92~104ページと『「居場所」のある学級・学校づくり』(特に、56~7ページ)が参考になります。

9. 創造的である

 優れた教師は創造的ですが、すべてを自分で考えだす必要はありません。すでに、たくさんのいい実践が行われており、それらにアクセスして、ヒントをもらい、自分なりのアレンジを加えることも、十分に創造的な行為です。

10. 変化をすすんで受け入れ、活用する

 計画通りに進まないのが物事であり、それは特に教えることに言えることです。そんな時に大切なのが「柔軟性」です。何か予期しないことが起こって変更を余儀なくされた時でも、それを何とかいい方向に利用してください。

11. 振り返り(=修正・改善し)続ける

 いい教師は、よりよい教師になろうと常に振り返っています。何はよくて、何はまずかったのか? そして次回はどう改善・修正できるのか? 私たちは誰も授業での失敗経験があります。しかし、それを「失敗」と捉えるのではなく、「さらによくなるための学びの機会」と捉えればいいのです。この点に関しては、『あなたの授業が子どもと世界を変える』(https://www.yodobashi.com/product/100000009003252588/ で目次が見られます。特に、9列目の第9章ですが、ほかの章も魅力的なタイトルだと思いませんか?)を参考にしてください。

 あなたは、ほかにどんな習慣が浮かびますか? あなたが見習いたいと思った先生はいませんか? その先生は、どのような習慣をもっていたでしょうか? 最初から、全部の習慣を見習う(自分のものにする)ことは荷が重いですが、一つずつ押さえていくことならやれます。ぜひ、挑戦してみてください。

出典: https://www.edutopia.org/discussion/11-habits-effective-teacher

 

★「習慣」ではなくて「特徴」を使ってしまうと、なかなか身につけられるとは思えませんが、習慣なら不可能ではありません! なお、私にとってこの本の最大のヒットは、6つとか7つの自分について書ける手帳(スケジュール表)をもつ、というところでした。自分の自分。夫としての自分。父親としての自分。仕事人としての自分。地域住民としての自分。市民(ここには県民・国民も含まれる)としての自分、そして地球市民としての自分。これら7つの自分にバランスよく日程が組めるようになりたい/なるべき、というものです。実際、そういう手帳も売っています! みんながこのスケジュール表を埋められるようになったら、ワークライフ・バランスはもちろん、「働き方改革」などと言う必要もなくなると思いませんか?

 また、このブログの左上に「習慣」で検索したら、次のようなのが出てきました。https://projectbetterschool.blogspot.com/search?q=%E7%BF%92%E6%85%A3

 

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