2023年8月26日土曜日

一人ひとりをいかす学習を実践するために

 

私の担当した前回(7/30)では「選択する学びの重要性」について述べて、最後に次のように書きました。 

選択肢の具体例が知りたい方は『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』(北大路書房2017)へ進まれるとよいと思います。

そこでまず「一人ひとりをいかす学習」の原則についてふれておきます。同書の17ページに「一人ひとりをいかす教室の本質~八つの原則」が紹介されています。その八つの原則とは次のようなものです。

    学習環境は生徒と学習を積極的に支える

    教師は一人ひとりの違いにしっかり注意を払う

    カリキュラムは学習を支援するために構成される

    評価と指導は切り離せない

    教師は、生徒の多様性をもとに、内容や方法や成果物を変える

    教師と生徒は学習について協働する

    教師はクラスの到達基準と個人の到達基準のバランスをとる

    教師と生徒は柔軟に活動する

    は授業の土台となる部分として重要ですし、②⑥⑦⑧は授業運営上の欠かせないポイントです。そして、残る③④⑤は「一人ひとりをいかす学び」のカリキュラムマネジメントにおいて、核となるところです。特に、④「評価と指導は切り離せない」(一体化)の視点から、③カリキュラム設計は目標に合わせて、評価を考えるという、いわゆる逆向き設計(backward design)が効果的になります。そこで、その効果を最大限にするのが、「一人ひとりに合わせた」⑤の「内容・方法・成果物」となります。ここに「一人ひとりをいかす」学び方・教え方の特長が集約されることになります。

 ここまで書いてきて、「一人ひとり」で思い出したことがあります。それは「個」に着目した学びという点で、実は三つの類型があるということです。この点に関しては、『学びの中心はやっぱり生徒だ!(新評論2023)が参考になります。同書の16ページから25ページにかけて、「個別化された学び」「個人学習」「一人ひとりをいかす学習」の三つの違いについての説明があります。

 まず、個人学習は「一般的に生徒は、その教材を習得するまでの間、自らの学習ペースを自分で管理することになります。生徒は、コンピューターや教師が作成した評価に向けて、動画を再生したり、練習問題を解いたり、問いに答えたり、自分が行ったことに対するフィードバックをその場で受け取ることができます。」と説明されています。学びが人とのかかわりのなかから育まれていくという社会的な構成主義の考え方は捨象されています。学習内容の基礎的なことがらを習得するというレベルでは効果を上げるでしょう。

 続いて、「一人ひとりをいかす学習」は、同書22ページの説明では「この学習モデルでは、教師は生徒の現在の立ち位置から出発し、課題を与えたり、生徒が自分で課題を選べるようにすることでさまざまな学習体験が可能になります。」と紹介されています。

 最後に「個別化された学び」は、「生徒が自分の願いを追いかけ、問題を探り、解決策をデザインし、好奇心を追い求め、結果が生み出せるようになる生徒主体の革新的な教育モデル」(同書12ページ)と説明されています。ここで、最後の二つの違いについて、特に教師の役割が「個別化された学び」では、「質問やカンファレンス、フィードバックを通じて学びを手助けする」のに対して、「一人ひとりをいかす学習」では、「個々の生徒のニーズや好みに応じて指導を行う」とまとめています。(同書19ページの表1-1より)

 つまり、「一人ひとりをいかす学習では、教師が作成した実行可能な選択肢の範囲内で生徒自らが選択できるように促しています。」(22ページ)ということで、あくまで学習経験のデザインや管理は教師の手の中にあるということです。それに対し、「個別化された学び」は学び方や評価などについても生徒は教師に相談しながら学習を進めることができ、生徒の主体的な関与の範囲がかなり広いと言えます。これは自立した学習者を育てるという教育の目標の上位の姿をめざす方法と言えるでしょう。

 さて、まず自分の授業を改善したいと考える教師にとって、「個別化する学び」はややハードルが高いと言えます。そこで、現実的な提案をすれば、まず「一人ひとりをいかす学習」から入ることをお勧めします。

 でも「そうした取組をやりたくても時間がありません」という先生方は少なくないと思います。そこで、次の文章を紹介します。(現在翻訳作業が進行中の『Power Up(原著タイトル)の第9章「授業時間を考え直す」より)

これらの情報源をつくる時間をいつとれるでしょうか? 答えは「徐々に」です。私は、年度初めに一つの単元について最初の二つのライティングのミニレッスンを作りました。 ~途中略~教師の中には、短い休み、あるいは夏休み中に一セットのビデオを作成し、次の休みにまた制作リストに追加する人もいます。他の教師のなかには、最初の一年ほどはオンラインにあるビデオのみを使用し、生徒がうまく活用できるのを確認したら、独自の資料の作成に着手している人もいます。

これは、反転授業に使用するビデオ映像(授業)をつくっていくという米国の教師たちの実践例なのですが、まさに「徐々に」なのです。いきなりすべての単元を用意しようとするのは不可能です。最初は1本、次の学期にまた1本と増やしていく、それも一人でやっていたら終りの見えない仕事になってしまいますが、同僚・研究仲間(校内・校外)と一緒に取り組めば、かなりの数が揃っていくはずです。ここに教師のネットワークの重要性があります。

途中の話がいささか長くなりましたので、具体的な授業づくりの手順は次回(9/24)にしたします。酷暑の中ですが、どうぞご自愛ください。

 

2023年8月20日日曜日

『SELを成功に導くための五つの要素――先生と生徒のためのアクティビティー集』

 標記(ローラ・ウィーヴァー&マーク・ワイルディング著)の訳者の高見佐知さん(未来教育研究所)が紹介文を書いてくれましたので、掲載します。


SELと教科学習に統合的に取り組む必要性

日本における10代後半から39才までの死因の第一位は自殺で、先進国において特異な状況にあることが指摘されています★。また、日本の児童生徒については、幸福度や不安に課題があることが、2018年のOECD教育政策レビューで報告されました。

そのような中、「心を扱う」こと、また心の特効薬である「楽しさ」「喜び」「ワクワク」に、日常的に目を向けることが求められ、これまで以上に、非認知能力やSELSocial and Emotional Learning=社会性と感情の学習)の重要性が注目されています。SELは、もはや学力を下支えする必須条件というだけではなく、SELに取り組むことそのものが、子どもたちの今の幸せと将来の幸せに直結していることがわかってきました。子どもたちが社会に出る前に、感情を受けとめ、絶望を乗り越え、さまざまな人とつながるスキル、助けが必要なときに適切に救いを求める手立て等を、経験を通して習得する必要があります。そしてその機会を、学校教育で豊かに提供しなければなりません。

 

本書をお薦めするポイント

本書は、クラスを安心して学びあえる「学びのコミュニティー」として創りあげ、SELSocial and Emotional Learning=社会性と感情の学習)と教科の学習を統合して取り組む方法について、エンゲージ・ティーチングとして体系化され成果が証明されたアプローチを紹介しています。このアプローチには、即効性と持続性があり、豊富なエビデンスが示されています。SELは発達段階をふまえ、クラスの信頼関係の状況を見ながら見通しを立てて取り組むことが重要ですが、その具体的な方法を「SELを成功に導く5つの要素」をふまえて体系的に知ることができます。

また、本書のもう一つの画期的な特徴は、紹介されているアクティビティーの多さですが、特に、「多様な生徒のニーズに対応するために、まず教師自身が自分を深く振り返り心穏やかに健やかに日々教えることと向き合うことが必要かつ重要」として、数多くの「教師用」のアクティビティーが具体的に掲載されていることが挙げられます。SEL for Educators、または教師のためのマインドフルネスともいえるそれらの内容は、まだ日本には紹介されていない情報で大変貴重であり、これからの教育界のみならず、大人の働き方と人生の充実全般にも、大きな意識改革を起こしてくれます。

 

本書を読んでいただきたい方

本書は、教師や教職志望の学生の方には必読書としていただきたい内容ですが、教育関係者だけではなく、子どもたちの幸せ、大人の幸せ、日本に暮らすすべての人々の幸せの向上を願う、保護者、地域の方、教育政策関係者の方など、「信頼できるコミュニティーを作りたい」「人を育て、自らも成長したい」「周りの人を幸せにしたい」という想いをもつすべての方々の参考になる内容です。

「ウェルビーイング」が世界的にも注目されるようになってきました。本書は、こころ、からだ、社会とのつながり、のすべてが良好な状態である「ウェルビーイング」な状態を作り出し、相互尊重と信頼に満ちた安全安心なコミュニティーを作るための具体的な方法を提供しています。

SELについては、SELに興味をもち始めた方から、先進的な取り組みを進めておられる方まで、幅広いニーズに応えられます。SELとは何か、SELの何をいつどのような目的で実践すればよいのか、児童生徒の自己開示をどのように扱えばよいのか、SELでめざすべき全体像はどのようになっているのか等が、発達段階に応じてわかりやすく紹介されています。心豊かに関係づくりに取り組むこれだけの分量の内容を日々組み込んで実践すれば、教師も生徒も、人間関係を含めて毎日の暮らしがずっと充実したものになるはずです。取組例の多くは日本の教室でもすぐに試してみたくなる内容で、推奨される対象学年が明記されていることも取り組みやすい点です。

教職離れや教員不足が問題となっていますが、「どのようにすればよいのか」が具体的に分かれば、教職は、子どもたちの成長に日々寄り添える喜びあふれた素晴らしい仕事です。子どもたちの今の幸せのみならず、将来幸せな人生を送れるかどうかも教師の力にかかっています。子どもや保護者の不安や課題を日々受け止める教師という仕事は、大変な感情労働です。ぜひご自身の心にも優しく向き合い、おおらかに大きな見通しをもって相互尊重と信頼に満ちた関係づくりに取り組まれますよう、ぜひ本書を参考にしていただけたら幸いです。

 

●本書の章立て

1 Engaged Teaching エンゲージ・ティーチング:心から情熱と喜びをもって教えること

2 Cultivating an Open Heart おおらかで広い心を育む

3 Engaging the Self-Observer 自己を見つめる

4 Being Present 「今、ここ」に集中する

5 Establishing Respectful Boundaries お互いを尊重し合うための一線を設ける

6 Developing Emotional Capacity 感情の器を大きくする

7 The Learning Journey: Putting It All Together in the Classroom 学びの旅:教室ですべてを統合する

8 The Journey Is the Destination 旅そのものがめざす場所である

 

★『人口動態統計年報』 第8表 死因順位1)(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合2)、厚生労働省、2020

 

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2023年8月13日日曜日

沈黙の危機 『はだしのゲン』の削除と平和教育

私の勤めている学校では、平和教育の取り組みが重視されています。6年生では、東京大空襲の直接の被災者からその体験を伺う機会がありました。もう90歳の高齢の方でしたが、体験談は空襲の直後の困難な日々や、孤児としての生活の中での試練を描写していました。教科書だけでは知ることのできない、戦争の真実やその後の厳しい現実が子どもたちに伝わりました。特に、困難な状況下でも未来を信じて前に進む力強い物語は、子どもたちの心に深く刻まれました。


2学期には、広島市に住む被爆の影響を受けた世代の方々から、その時の体験談を直接伺う機会が設けられています。そして、修学旅行で広島を訪れることにより、子どもたちは戦争の痕跡を目の当たりにします。しかし、本校の教育の目的は、日本の被害だけを強調することではありません。日本軍が海外で行った行動や、その背景にある歴史もしっかりと学び取ることで、戦争の全体像を冷静に、そして公平な視点から理解することを目指しています。


このような経験を通じて、平和の価値やその重要性を再認識することができます。ただ知識を伝えるだけでなく、子どもたちが平和の尊さを感じ、その大切さを伝えることだと考えるようになれました。

公立小学校での勤務時代を振り返ると、平和教育に対する取り組みは、現在とは大きく異なっていました。当時の多くの地域や学校は、平和教育に対して消極的で、その背景にはさまざまな要因が考えられます。


一つには、戦争の事実や日本の加害行為についての教育が、地域や学校の間での論争や対立を生むことを恐れる声があったことが挙げられます。その結果、校内では「波風を立てない」ことが最優先となり、教職員間でも気を使い合う雰囲気がどこか漂っていました。このような状況の中で、子どもたちに日本の戦争に関する真実を教えることは、非常に難しいものです。私自身もそのような環境のため、平和教育に対する関心を持つことが難しかったのは事実です。今、もっと歴史から平和について学ぶべきだったと振り返って思います。



 

今年は教科書採択の年でもありました。教科書には、子どもたちが学ぶその内容があるため、多くの関心が寄せられます。しかし、時には偏った記述や、国に都合の良い情報のみが掲載されることがあります。特に、歴史に関する教科書記載は、その時代の社会的背景や国際関係によって、記述が変わることも少なくありません。


最近の東京オリンピックは賛否が分かれる大きなイベントでしたが、どのようにそれを記述するかは非常にデリケートな問題となります。多くの新しい教科書では、オリンピックの良い側面ばかりが強調されている現状も気がかりなところでした。

 

先日、NHKのクローズアップ現代「『はだしのゲン』はなぜ “消えた?」★でも、広島市の平和教育副教材から漫画『はだしのゲン』が削除され波紋が広がっていることが報道されました。『はだしのゲン』は、日本の戦争体験とその後の復興を通して、平和の大切さや家族の絆、人間の持つ強さと弱さを描いた作品です。原爆が投下された広島で、戦中戦後の苦難な時代を生き抜こうとする少年を描いた同作は、累計発行部数1,000万以上、世界各国で読み継がれてきました。そんな『はだしのゲン』が、なぜ平和教育の副教材から削除されたのでしょうか。





教材の内容や教材の選定は、時代や社会の背景、教育方針によって変わることがあります。広島市教育委員会が『はだしのゲン』を教材から削除した背景には、さまざまな要因が考えられます。NHKの番組で取り上げられたように、教育委員会からの公式の理由としては「現場で使いにくい」というものが挙げられていましたが、実際の背景には他にもさまざまな要因があったことを想像してしまいます。


副教材で削られた『はだしのゲン』の内容は、家族のため、ゲンは弟のしんじとともに街角で浪曲を歌い、お金を稼いだり、他人の庭先で鯉を釣ってその生き血を栄養不足の母に与えたりします。これらのエピソードは家族愛の深さを伝えるものとして、取り上げられていました。しかし、その場面だけではなく、戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えるための教材としても有効な場面は他にもあります。ゲンの物語を通して、戦争の恐ろしさや平和の大切さ、そして人間の持つ希望や絆を学ぶことができます。教育委員会は、ゲンとしんじの浪曲が時代にあわず、子どもたちが理解しづらいと言う理由で削除したようです。


私も気になったので、改めてこの夏、『はだしのゲン』を読み直しました。『はだしのゲン』は、核爆弾の直接的な影響だけでなく、その後の生活の困難さを深く描写しています。私が小学生の頃に読んだとき、原爆の恐ろしさは印象に残りましたが、今、読み直してみると、それ以上に生き残った後の日常の厳しさが心に刻まれました。全7巻の中で、6巻にわたって特に原爆後のゲンの生活を中心にその多くが描かれています。彼が新たにむすんだ友情や愛情が、原爆症の影響で次々と失われていく様子は、非常に心を打つものがあります。このような作品は歴史の教訓として、戦争の実態やその後の影響を伝えるために、工夫をしながら大切な教材としても次世代にも読み継がれるものだと感じています。



 

平和は、単なる戦争の不在を意味するものではありません。それは、相互の理解と尊重、そして対話を通じて築かれるものです。近年、国際的な緊張が高まる中で、核兵器や原子力発電所の存在が再び注目されています。広島市で開催された5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、核軍縮文書「広島ビジョン」で全ての者にとっての安全が損なわれない形での核兵器のない世界の実現や核抑止の堅持に触れられた。核の抑止力に関する議論がなされましたが、核の存在が真の平和をもたらすのか、その問いは今も私たちに投げかけられています。


教育の場で、子どもたちと「自分にとっての平和」とは何かを考えることは、非常に価値のある取り組みです。それは、子どもたちが自分自身の価値観や考えを形成する上での大切なステップとなります。そして、その中で武力によらない平和の重要性を伝えることは、彼らが将来、多様な価値観や背景を持つ人々と共に生きていく上での鍵となるでしょう。


8月は、広島と長崎の原爆投下を追悼する月として、私たちは平和の大切さを再認識する時期です。平和教育の重要性を再確認し、関心をもつこと、話題にすること、疑問をもつこと、声を挙げることなど、未来の世代に平和の価値を伝えるための大切なステップとなるでしょう。私たちは、同じ過ちを繰り返しません。


★ NHKクローズアップ現代 202382()「はだしのゲン」はなぜ “消えた

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4811/

2023年8月6日日曜日

新しい価値観を選択するということ

私は、もう30年以上、学校で働いています。その中で、強く感じたことは、学校というところは、基本的に変化を好まないところであると言うことです。何か新しい提案をしても「反対!」「教師とは、できない理由を考える天才かもしれない。」と何度怒りに震えたことか。

ただし、このような態度を理解できないわけではありません。対象が子どもたちですから、「新しいことを試みて失敗してしまったら、大変なことになる。」「これまでに、ある程度の成果をあげてきた方法を今更捨てられない。」と思うのは、無理もないことかもしれません。

この保守性は、学校に限らないものかもしれません。日本の社会では、あまり変化を好まない国民性が培われてきた側面はある。最近でも、マイナンバー・カードへの拒否反応★1 や、 日本のデジタル化の遅れ★2 についても、たびたび報道されています。 

ただ、ゆっくりではあっても、日本人の価値観も変わりつつあると感じることもあります。

ミドリムシ(学名:ユーグレナ)を活用した食品や化粧品の開発・販売で知られる株式会社ユーグレナ。同社は、18歳以下のCFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)を公募して、採用しています。★3 同社のホームページによると、この職を創設した理由は「事業を通じて環境や健康の社会課題に取り組んできた私たちユーグレナ社。地球のこれからについて子どもたちと語り合う中で、現在の経営陣だけでは「不十分」と気付かされました。未来のことを決めるときに、未来を生きる当事者たちがその議論に参加していないのはおかしい、と。」CFOの業務は、「会社と未来を変えるためのすべて」とのことです。

子どもたちに権限を委譲することの意義を見出そうとする試みだと思います。

ソフトウェア開発「アステリア」(東京都渋谷区)は、2015年夏から「予想最高気温が35度以上の猛暑日」には、社員にリモートワークを勧めてきたそうです。★4 驚きなのは、コロナ禍前から、すでにこの発想をもっていた点です。コロナ禍で、在宅勤務を余儀なくされ、それがきっかけで在宅勤務を推奨するようになったわけではなく、純粋に業務の効率化や生産性を考えて導入しているのです。現在では、出社する人は少数だそうです。親の介護で地方に帰らざるを得なくなった人も仕事を続けられたり、居住地を問わない採用活動によって、新卒・中途の採用数も増えているそうです。さらに興味深いのは、社員が顔を合わせる「リアル」の場面も大切にしていること。軽井沢に建てた「リゾートオフィス」で仕事をする際は、社員が2人以上いれば、ワインセラーのワインとビールは飲み放題だそうです。この会社の基本方針は「個人が生産性を高められる働き方を選択できる形」だそうです。

一人一人に最適化した働き方があるのだという信念が感じられます。

学校を休むことに対する意識の変化もでてきているようです。読売新聞オンラインの記事「旅行を理由に欠席、皆勤賞の廃止…「学校休むことは悪」の意識に変化」では、家族旅行に行くために、平日に子どもを学校を休ませることについての親の迷いを議論をしています。★5 さらに、愛知県では、2023年度から公立学校で、子ども版有給休暇のような制度を導入していることも紹介されています。「公立学校に通う児童・生徒が、保護者らとともに校外で体験や探究の活動を行う日を「ラーケーションの日(校外学習の日)」として、年3日まで登校しなくても欠席扱いにならないという制度です。

「物理的に出席すること」と「何かを主体的に学ぶことと」は異なるという考え方が、芽生えているようにみえます。

このような事例を見てみると、新しい生き方や考え方を選択することが、とても素敵なことのように思えてきます。新しいことに踏み込むには、かなりの大胆さや勇気が必要なように思えるかもしれませんが、古い考え方に固執し、そこに留まることのマイナス面も大きい。いや、そちらの方が大きいのかもしれません。

私は、新しい未来を創り上げる方を選択したいと思います。



★1  豊 璋「マイナカード「反対」の「意外な落とし穴」…! 韓国の「住民カード」と比べてわかった、日本の「マイナカード」の本当の“光”と“闇”」
https://gendai.media/articles/-/113163?imp=0


★2  岩本 晃一『日本はなぜデジタル分野で世界に大きく遅れたか』独立行政法人経済産業研究所
https://www.rieti.go.jp/jp/columns/s20_0012.html

★3 『第3期CFO誕生』ユーグレナ社ホームページ https://www.euglena.jp/cfo/

★4  『”暑いのにまだ出社しているの?” コロナ前から「猛暑テレワーク」導入企業の今「効率性低下を理解して」』
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f257f2113bee0358de7f1f39dd38c784ccc05b9

★5  「旅行を理由に欠席、皆勤賞の廃止…「学校休むことは悪」の意識に変化」読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/otekomachi/20230609-OYT8T50073/


2023年7月29日土曜日

「選択できる」学びを考える

今から4年前に出版された『教育のプロがすすめるイノベーション』(新評論)のなかに、「今日の教室で求められる八つの特徴」(同書261ページ)が紹介されていますが、その8つとは次の通りです。

    声を発する・・・生徒は他者から学び、その学びを共有する

    選択   ・・・生徒に選択を提供する

    振り返り ・・・すべての人(教師、管理職、生徒)は自分で学んでいることを書いて振り返る

    イノベーションの機会・・・例)ユーチューブのビデオからホバークラフトをつくる

    クリティカルな思考 ・・・見たものについて問いかけ、チャレンジする

    問題発見・解決  ・・生徒に困難な挑戦を提供し、革新的な解決策を考えてもらう

    自己評価・・・生徒が振り返りの方法を知っていること

    ネットにつながった状態の学習・・・ソーシャルメディアやビデオ会議によって専門家を授業に招く


 今回はこのなかの「②選択」について考えてみます。「選択」は人生においても、学校選択、職業選択など生きている限り、選択の連続かも知れません。

 かつてこのブログでも紹介された『教育のプロがすすめる選択する学び』(新評論2019)の「まえがきXIII」に次のような一文があります。

「選択肢を提供することは、生徒が学校およびその後の人生で成功するために必要となる知識やスキルを身につける過程を教師が助ける方法として、極めて強力な手段なのです。」

  これまでこの国で100年以上続いてきた「生徒を均一化してとらえ、知識を伝達する教育」を変えていく「最初の一歩」がここにあります。同書の32ページに引用されているイギリスの教育専門家・ケン・ロビンソン卿(教育に対する功績からナイトの称号を受けています。2020年に70歳で亡くなっています。)は有名なテッドトークの「教育の死の谷を脱するには」のなかで、次のように語っています。(このトークは現在でも視聴可能で、すでに1200万回も再生されているようです。)

「子どもに座ったまま何時間も低級な事務作業をやらせたなら、ソワソワしはじめてもおかしくはないでしょう」

  学ぶ内容に興味がもてて、刺激があれば、教室を歩き回ったり、抜け出したり、他の生徒にちょっかいを出したりするという、いわゆる「問題行動」(何が問題かと言えば、教師側から見て問題だという視点)の大半は収まるのではないかと考えます。その点からしても、「選択」は重要なキーワードです。

 では、まずどこから手をつけたらいいのでしょう。

 そこで、このブログでもたびたび紹介されている『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』(北大路書房2017)を参考にします。

 同書22ページに「教師は、生徒の多様性のもとに、内容や方法や成果物を変える」という小項目があります。この多様性の一つが生徒の「レディネス」です。レディネスとは当該単元を学習し始める時点で、生徒がもっている特定の知識やスキルの状態のことです。このレディネスのちがいによって、充分な生徒とそうでない生徒と大きく2つに分けることができます。充分な生徒には、すでに修得しているスキルに関する知識や練習を省くことが可能であり、ある程度複雑でオープンエンドな学びが可能になる課題や成果物を求めることができます。反対に、充分でない生徒には、今までの学習で不充分な点を補充したり、個別の練習の機会をもったりすることなどが考えられます。また、それぞれの段階の中間に位置する生徒もいるでしょうから、4段階に分けることも考えられます。

 次の課題は選択肢をどのように用意するかということです。

 このとき参考になるのが、最初に紹介した『教育のプロがすすめる選択する学び』です。

 同書の第5章「よい選択肢をつくりだす」にとてもよいヒントが書かれています。その小項目の一つに、「選択肢は、生徒のレディネスにマッチしていなければならない」があります。その柱は次の4つです。

  ・前年度の生徒の状況を把握する

 ・最初はゆっくり

 ・足場を築きながら選択肢を徐々に広げていく

 ・必要に応じて修正する

 これを見るだけでも、とてもよい授業のイメージが頭に浮かんできませんか。

それをふまえたうえで、「選択肢をつくりだすプロセス」(同書189ページ)に取りかかればよいわけです。さらに、選択肢の具体例が知りたい方は『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』(北大路書房2017)へ進まれるとよいと思います。

  具体例については、また次回(8/27)取り上げたいと思います。

 今の学校では、教材づくりをしたくても会議や行事が多く、勤務時間内では困難という声をよく聞きます。そのあたりのことも踏まえて考えていきます。

  まだまだ酷暑が続きますが、くれぐれもご自愛ください。

2023年7月23日日曜日

『子どもの誇りに灯をともす』を読んで

 埼玉県の公立小学校の清水先生が『子どもの誇りに灯をともす』(ロン・バーガー著/塚越悦子訳、英治出版、2023年)の書評を書いてくれましたので紹介します。

「私の息子は変わりました。いくらテストの結果が振るわなくても、息子は自分が勉強のできない生徒だと思わなくなりました。あのプロジェクトを成し遂げたのだから、自分にはそれだけの能力があると信じているのです。」

これは、本の中に出てくる子どもの保護者の言葉です。私は、自分の担任するクラスの保護者にこのように思ってもらえるような授業やクラスをつくりたいと願っています。この本の中に出てくる保護者は、なぜこのような言葉を言う状態にまでなったのでしょうか。

それは、本書を読むことによって伝わってきます。『分かる』ではなく、『伝わる』という言葉を使ったのは、この本はノウハウの本ではないからです。この本は、プロジェクトを中核にした学びを大事にする教師の思いや、プロジェクトに正面から向き合う子どもたちをどのように見てきたのか、またどう支えてきたのか、そして、なにを大事にしてきたかが子どもたちとのエピソードとともに、ビシビシ伝わる本でした。

おそらく、この本は読む人によって伝わってくることがだいぶ変わるでしょうし、同じ人が読んでも、違うタイミングで読めば、また伝わることは違ってくるのではないかと思うのです。

さらっと読んでしまうことがもったいなさすぎて、読んでは自分自身の経験や想いとつなぎ合わせ、じっくり、じっくりと噛み締めながら読んでいました。まるでスルメを味わうかのように。ドッグイヤー(いいなと思ったページの本のはじを折ること)が55ページ連続する本と、私は今までに出会ったことがありません。この本は私の大切な本の一つになりそうです。

私がこの本を読んで感じたキーワードは、「作品★の質を求める」でした。

「作品の質を求める」とはどういうことでしょうか。

私は公立小学校の教員ですが、今まで、テストの点数を求めていた自分がいました。質よりも提出期限を子どもたちに求めることを優先している自分もいました。テストの点数だけではその人の全てを評価することはできないと思うようになってからは、子どもたちに作品をつくってもらうことをするようになりましたが、どうしても学校でやらなければならないたくさんのことや、学力テストの点数にとらわれすぎていて、作品の質にこだわることは、正直この本に書かれているようにはできていませんでした。

テストの点数で子どもが自信をなくすことなく、その子が自分の人生に希望を持ち、その子の学びが未来につながるためにはどうしたらいいのだろうか。という自分自身の中の大きな問いに対して、「子どもの作品の質を求める」という一つの答えをこの本からもらいました。

また、本書では、子どもの作品の質を求めるために私たち大人(教師)はどうしたらよいのか、様々なヒントがありました。

――――――――――――――――――

・子どもがその作品を作りたいと本気で思う環境を、大人(教師)がつくること

・子どもがつくる作品が世の中に本当に影響を及ぼすことを体験できるように、大人(教師)がつくること

など

――――――――――――――――――

子どもが自分自身でつくる作品が、世の中に本当に影響を及ぼすことを知ると、子どもたちは、作品をよりよくするために何度も草案をつくりなおすことを求めるようになるとのことでした。そのためにクラスのみんなで批評をしあって、より良いものをつくろうとしていました。プロジェクトを授業の中核にすることで、これらのことが可能になるというロン・バーガーさんの提案でした。

公立学校にいると、やらなければならないことが多すぎて、なかなか作品の質を求めるということができていなかったなと、自分自身の今までをふりかえり、ハッとさせられました。

勉強を一生懸命にすることが当たり前の文化のコミュニティにいると、勉強をすることが当たり前になりやすいという話が本に書いてありましたが、教室で質を求めることが当たり前の文化をつくりだすことは、教師としての大きな仕事なのだと感じました。

つまり、何かを身につけるために、教え手の義務感で教えるのではなく、いいものをつくりたいと思える環境をつくりだすことが大切だということをこの本から学びました。

キーワードとは別ですが、子どもの誇りに灯をともすために、教員の誇りにも灯をともす必要がある、という教員の働き方改革へのヒントも見えてきた本でした。本を読みながら、「そうそう」と、頷けるところが本当にたくさんありました。

ここ最近、日本の学校では、プロジェクト学習や探究学習などに取り組む学校が増えているように思います。しかし、それらの取り組みは難しい取り組みだから、私立や国立などの優秀な子たちだからできるのではないか、その辺の公立小学校では無理ではないかと思ってしまいがちですが、公立小学校だからこそ取り組む価値があるのだと強く思わせてくれる本でした。というのも、この本の中で、「学習が苦手な子」や「落ち着きのない子」たちが、自分達の作品に誇りを持ち、変わっていく姿が伝わってくるのです。

自分自身が大事にしようとしていることと、重なることが多く、勇気づけられるとともに、自分自身がまだできていなくて、この本を読んだからこそ、改めて気付かされるところもたくさんありました。この本は、ぜひ同僚とブッククラブをしたい本でした。

 

★紹介されている本ではもちろん、紹介者も作品を生徒たちがつくり出すことを前提にした授業として描いています。しかし、成果物(生徒の作品やパフォーマンス)を授業中につくり出す授業や、それらに対する評価は、日本ではこれまでほとんどしてきませんでした。それに対して、教育界の傾向は、テストに向けての授業や、テスト以外に評価方法は考えられないという「偽の教え方」や「偽の評価」から、「本物の教え方」や「本物の評価」に転換する要として、作品/成果物が位置づけられています。この点で参考になる本には、今回紹介されている本以外に、『学びの中心はやっぱり生徒だ!』『一人ひとりを大切にする学校』『みんな羽ばたいて ~ 生徒中心の学びのエッセンス』『あなたの授業が子どもと世界を変える』『だれもが科学者になれる』および下のhttps://docs.google.com/document/d/1FPuGUOEtCb-sd-_FH-18Iv1WCDpooEewLedBTFAIao4/editにリストアップされた「作家の時間」や「読書家の時間」に関連したものがあります。それらのなかでは、本物の作品/成果物やその発表の対象なしの学びは、「生徒中心の学び」とは言えない、という主張が貫かれています。プロジェクト学習には、https://wwletter.blogspot.com/2021/08/wwrw.html がおすすめです。以上のなかから一冊でも、二冊でも、夏休みの間に読む一冊にぜひ加えてください。

2023年7月16日日曜日

教え方の「これまでのアプローチ」と「これから求められるアプローチ」 (+この転換を実現する本の紹介)

 姉妹ブログで、WW/RW便り: 従来のアプローチ と 求められるアプローチ (wwletter.blogspot.com)を紹介しましたが、今回はそれに寄せられた何人かの先生からのリストを紹介する続編です。

 まずは、オリジナル版の修正案は、以下の通りです。(少しは、分かりやすくなりましたか?)

従来のアプローチ          求められるアプローチ        

与えられた内容を詰め込む      生徒のニーズや興味関心を引き出す

教師の敷いた路線で教える      教師と生徒は学びのパートナーである

内容を伝える/話す/板書する    生徒相互の学び合いを促進する

正解だけを求め、引き出そうとする  生徒の思考の表出をサポートする

 

 次に、紹介者(吉田)の追加リストです。


★おとなしく聞いて、暗記するのでは(テストのために「覚えては忘れる」の繰り返しでは)、楽しいはずがない! これでは、4C(クリティカルな思考、創造力、協働する力、コミュニケーション力)も、SELhttp://wwletter.blogspot.com/2023/02/sel.htmlも、「思考の習慣」https://bit.ly/3XZmfbhも、身につく(練習できる)はずはない!

それに対して、右側は、自分で考え、クラスメイトと話し合い、成果物をつくり出し、発表の対象からのフィードバックをもらい、有能感を味わえるので楽しいし、4CSELも、思考の習慣も身につく/練習できる教え方・学び方のアプローチ。


◆北元先生(兵庫県)の追加リスト:


◆大久保先生(千葉県)の追加リスト:


◆自分の小学4年生の子どもの授業参観をして感じたことをまとめる形で書き出してくれた飯村先生(宮城県)の追加リスト:

従来のアプローチ              求められるアプローチ          

生徒は、教師に言われた通りにやる。(実態は、やる振りをしている子の方が多い、あるいはよくわからずにただやっている)

教師は、生徒のニーズや興味関心をいかして課題の選択肢を提示する。生徒がそこから自分の裁量でやることを選ぶ。(『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』『教育のプロがすすめる選択する学び』『一斉授業をハックする』『「考える力」はこうしてつける』などを参照。)

教師が自分の都合で活動をコントロールする。(生徒の進み具合は気にせず、授業時間のみを気にする)

教師が、生徒と相談しながら、全体の時間を管理している。生徒は、活動の進め方を教師と相談しながら調整し、納得のいく活動を継続的に行う。

教科書やワーク、ワークシート、ドリルの空欄を埋める。

答えを求めるだけでなく、求め方や、その答えと自分の生活との関わりがわかるような活動になっている。

終わった人は、次の先生の指示が出るまで静かに待つ。

終わった人は、次の自分の課題を自分で決められる。(あるいは、選択肢が提示されている)

 

 さて、あなたはどのような項目や内容を付け加えますか?

 

 最後に夏休みに読める「これまで」から「これから」に移行するのに役立つ本を紹介します。自分の興味関心に合わせて、1~2冊を選んで読むところからスタートしてください。(すべては、つながっています!)

●全体的に参考になる本

・『みんな羽ばたいて』キャロル・トムリンソン著、新評論、2023年

・『学びの中心はやっぱり生徒だ!』ベナ・キャリックほか著、新評論、2023年

・『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』キャロル・トムリンソン著、北大路書房、2017年

・『あなたの授業力はどのくらい?』ジェフ・マーシャル著、教育開発研究所、2022年

・『効果10倍の学びの技法』吉田新一郎+岩瀬直樹著、PHP研究所、2007年(『シンプルな方法で学校は変わる』増補改訂版、みくに出版、2019年)

●教科別

〇国語

・『イン・ザ・ミドル』ナンシー・アトウェル著、三省堂、2018年

・『国語の未来は「本づくり」』ピーター・ジョンストンほか著、新評論、2021年 +

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1KXuWtBc4kl6jRr2KGwnqPAH1vSryYkM7qNXd0ArKpYU/edit#gid=1042705275

〇算数・数学

・『教科書では学べない数学的思考』ジョン・メイソンほか著、新評論、2019年

〇社会科

・『社会科ワークショップ』冨田明広ほか著、新評論、2021年

・『歴史をする』リンダ・レヴィスティックほか著、新評論、2021年

〇理科

・『だれもが科学者になれる!』チャールズ・ピアス著、新評論、2020年

●探究/プロジェクト学習/PBL

・『あなたの授業が子どもと世界を変える』ジョン・スペンサーほか著、新評論、2020年

・『子どもの誇りに灯をともす』ロン・バーガー著、英治出版、2023年

・『プロジェクト学習とは』スージー・ボスほか著、新評論、2021年

・『PBL~学びの可能性をひらく授業づくり』L.トープほか著、北大路書房、2017年

・『たった一つを変えるだけ』ダン・ロススタインほか著、新評論、2015年

●生徒が(教師の言うことを聞くだけ/するだけではなく)学びに熱中する授業

・『「学びの責任」は誰にあるのか』ダグラス・フィッシャーほか著、新評論、2017年

・『教育のプロがすすめる選択する学び』マイク・エンダーソン著、新評論、2019年

・『「おさるのジョージ」を教室で実現 ~ 好奇心を呼び起こせ!』ウェンディ―・オストロフ著、新評論、2020年

・『退屈な授業をぶっ飛ばせ!』マーサ・ラッシュ著、新評論、2020年

・『一斉授業をハックする』スター・サックシュタインほか著、新評論、2022年

・『教科書をハックする』リリア・レント著、新評論、2020年

・『ほんものの学びに夢中になる』ローレン・ポロソフ著、北大路書房、2025年

●生徒が主体的に対話する(生徒の声をいかす)授業

・『最高の授業~スパイダー討論が教室を変える』アレキシス・ウィギンズ著、新評論、2018年

・『学習会話を育む』ジェフ・ズィヤーズ著、新評論、2021年

・『私にも言いたいことがあります!』デイヴィッド・ブース著、新評論、2021年

●評価から授業を変える

・『聞くことから始めよう!~やる気を引き出し、意欲を高める評価』マイロン・デューク著、さくら社、2023年

・『成績だけが評価じゃない~感情と社会性を育む(SELための評価)スター・サックシュタイン著、新評論、2023年

・『成績をハックする』スター・サックシュタイン著、新評論、2018年

・『一人ひとりをいかす評価』キャロル・トムリンソンほか著、北大路書房、2018年

SEL(感情と社会性の学び)と教科指導の統合

・『学びは、すべてSEL』ナンシー・フレイほか著、新評論、2023年

・『SELを成功に導くための5つの要素』ローラ・ウィーヴァ―ほか著、新評論、2023年

・『感情と社会性を育む学び(SEL)』マリリー・スプレンガ―著、新評論、2022年

●学校や教育委員会レベルでの転換

・『教育のプロがすすめるイノベーション』ジョージ・クーロス著、新評論、2019年

・『一人ひとりを大切にする学校』デニス・リットキー著、築地書館、2022年

・『「学校」をハックする』マーク・バーンズほか著、新評論、2020年

・『学校のリーダーシップをハックする』ジョー・サンフェリポほか著、新評論、2022年

●学級経営と生徒指導

・『「居場所」のある学級・学校づくり』ローリー・バロンほか著、新評論、2022年

・『生徒指導をハックする~育ちあうコミュニティーをつくる「関係修復のアプローチ」』ネイサン・メイナードほか著、新評論、2020年

・『"しない"が子どもの自力を伸ばす ~ 叱らない・ほめない・コントロールしない、狩猟採集民の子育て術』マイケリーン・ドゥクレフ 著、築地書館、2025年

教員研修~まずは教師(講師や企画者)が「これから求められている学び」を体験する

・『教師のためのアート・オブ・コーチング ~ 学校を変革する効果的な方法』エリーナ・アギラー著、福村出版、2025年

・『インストラクショナル・コーチング~授業と学校を変革する教師の最強パートナー』ジム・ナイト著、図書文化、2025年

・『「学び」で組織は成長する』吉田新一郎、光文社新書、2006年

・『効果10倍の教える技術』吉田新一郎、PHP新書、2006年

下の2冊を教員版に置き換えると、理想的な研修が実現するはずです。

・『学びの中心はやっぱり生徒だ!』ベナ・キャリックほか著、新評論、2023年

・『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』キャロル・トムリンソン著、北大路書房、2017年

ICTのスマートな(学習本位の)活用

・『一人一台で授業をパワーアップ! ~ 教育の質を飛躍的に向上させるICT活用実践ガイド』ジェン・ロバーツほか著、学文社、2024年