2023年1月22日日曜日

新刊『成績だけが評価じゃない ~ 感情と社会性を育む(SEL)ための評価』

 これまでに評価関連の本は、すでに何冊か出してきました。たとえば、

・『テストだけでは測れない! : 人を伸ばす「評価」とは』

・『成績をハックする ~ 評価を学びにいかす10の方法』

・『一人ひとりをいかす評価 ~ 学び方・教え方を問い直す』★

です。それらに加えて、なぜ新たな本を加える必要があるのでしょうか?


  著者本人の言葉(「はじめに」より)で紹介します。

私たちが生徒を評価する方法を思い浮かべれば、何を重視しているかがよく分かります。また、それを重視すれば誰が一番得をするのかという点についても分かります。誰が意思決定をしているのか、そしてその決定が、生徒を評価し、レッテルを貼り、彼らを無気力にしてしまうプロセスをつくりだす方法にどのような影響を与えているのかについて、教師として認識しなければなりません。言い換えれば、生徒にレッテルを貼ってしまうと、彼らに固定観念をもたせてしまい、時にはそのレッテルが剥がせなくなってしまうということです。

生徒は、教師の話すことを聞き、それを自分のなかに取りこみ、良くも悪くも「これが自分だ」と信じこんでしまいます。

本書の目的は、管理職と教師などの教育者を対象にしたもので、「感情と社会性の学習(SEL)」★★を教科内容に組みこんで評価を実践する場合、どのような評価が最適なのかについて検証する際に手助けすることです。そして、その結果、すべての生徒が学習に対する前向きな気質を育み、学校と教育の制度が一人ひとりの学びの尊厳を保障することを目指します。

たとえ教育を管理する際の効率化のためであっても、テストや成績を使って子どもを序列化してはいけません。また、「将来、あなたはリーダーという立場に就くとよい」とか「あなたは従属的な役割が向いている」などと社会的なヒエラルキー(階層)を指定するようなことが言ってもいけません。

 (中略)


私は、オルタナティブ・アセスメントとアセスメント改革にかかわってきた経験(『成績をハックする』を参照)とSELに関する研究から、これらの領域が重なる部分をさらに深く掘り下げる必要があることを知りました。そして研究を進めるなかで、核となる5つのSELに出合いました。これらのスキルは、教科指導とSEの統合を推進する目的で1994年に設立された非営利団体「Collaborative for Academic, Social, and Emotional LearningCASEL」によってまとめられたものです。

自己認識とは――自分の感情を認識し、それに名前をつけ、その感情が自分の学習、他者とのつながり、自分の反応などにどのような影響を与えるのかを特定する能力です。評価の観点では、自己認識は振り返りの形で現れ、生徒自らが学びとったことを根拠にして、自分の知っていること、できることを表現する能力です。生徒自身が自分の学習状況を理解すれば、自分が何を必要としているのかを私たちに伝えられます。

自己管理能力とは――自分の感情を調節し、整理して、自らを動機づける能力です。ここでは、目標設定と結果責任について考えます。生徒は振り返りのなかで、自らの形成的な学習経験からのフィードバックを受け取り、次の目標設定に活かせます。このようにして私たちは、学習状況を把握し、目標を設定し、自己評価への理解を深めるように生徒を指導します。

社会認識とは――他者の視点をもって、他者に共感する能力です。また、文化的な認識と多様性にもかかわるものであり、さらに教育の場合は公平性(公正)の問題ともなります。評価の領域では、クラスメイトからのフィードバックと相互評価を指します。

生徒がお互いに協力しあい、より良い学習環境が構築できるように指導するときは、少し難しい会話ができるような空間をつくって、私たち全員が学習者として成長できるようにします。また、他人の対応やフィードバックの仕方についていえば、その人を丸ごと理解していく必要があります。

対人関係は――私たちを互いに結びつける、持続可能で健全な人間関係の形成です。この能力において鍵となるのは、コラボレーション(協働)とコミュニケーションです。教室において、とくに評価にかかわる会話のなかでは、いかに協力して一緒に取り組めるようにするのか、つまり問題を解決するための方法を提供するといった形で生徒が共感し、理解するために、お互いの声に耳を傾けられるようにしなければなりません。

こうした関係性のスキルを深く学ぶ機会を何度も設けて、雰囲気づくりを行うなど、将来、一緒に働く人たちとのコミュニケーションが円滑になるための準備をします。

責任ある意思決定とは――状況を把握し、起こりうる結果を検討しつつ適切な選択をすることです。問題を特定し、複数の解決法を考え、そのなかから一つを選んで行動を起こします。

この能力を評価するためには、生徒が何をしなければならないかを見定め、よりよい選択ができるような機会を提供する必要があります。生徒の意見が一致しないときに介入するのではなく、意見の相違を自分たちで解決させて、その会話がどのように学習を改善したり、妨げたりしたかについて振り返ってもらいます。さらに、この能力はプロジェクト学習の一環となるので、単に時間を管理するだけでなく、生徒の各チームが目標を達成するように配慮します。

これら5つのSELの核となる能力は、学習するときを含めて、生きていくうえで不可欠となる「思考の習慣」(https://projectbetterschool.blogspot.com/2022/11/blog-post_20.htmlの2つ目の表を参照ください)として研究者が提示しているものと重なります。それらはすべて教えられますし、教えられるべきものです。また、誰にも居場所があるクラスを築くために、すべての年齢層の生徒と接する際には不可欠な要素となります。

 (中略)


本書では、第1章から第4章までにおいて「CASEL」の能力を取り上げ、その内容と、生徒の感情と社会性のウェル・ビーイングを促進しながら、子どもたちの学びをよりよく評価するために学校がすべきこと、そしてそれらの能力との重なりを説明していきます。

また、各章では、単元末のテストや総括的な文章課題だけでなく、継続的に行われる日々の形成的評価も含まれていることを念頭に置いて、全人教育(「whole-child education」のことで、教科の学習だけでなく、感情と社会性の発達など、子どもの成長を包括的に支援する学びを指す)とその評価の経験を築くための授業のあり方を紹介していきます。さらに、第5章では成績について、第6章では個別の評価について取り上げています。

評価とは、固定的なものではなく活動です。すべての生徒が必要なものを得ていると確認するために、継続的に取り組む形成的なプロセスであることを忘れてはいけません。日常的に生徒の学習を評価するというのは、いうまでもなく教師の責任です。これは、教師だけでなく生徒にとっても重要です。

生徒は、自分が何を知っているのか、何ができるのか、そしてそれをどのように学んだのかについて話し合う必要があります。一方、教師は、すべての生徒が効果的に学習できるように、指導はうまくいっているのか、何を修正し、改善する必要があるのかについて知る必要があります。

テストに表れるような成績は、評価全体のごく一部分でしかありません。目につきやすいため思わず重要視してしまいますが、ほんの些細な部分にすぎないのです。このような総括的なものでは、子どもが何を知っていて、何ができるのかは明らかになりません。さらに悪いことには、その後の学習に役立ちません。

フィードバック、振り返り、そして生徒一人ひとりのニーズを考慮した個別的な学習アプローチこそが効果的な学習者を育てるのです。このような学び方であれば、生徒が新しい知識やフィードバックを適用し、練習し、目標を設定し、教師やクラスメイトの助けを借りながら、スキルや内容についての知識を習得する機会が継続的に提供されます。このような取り組みこそ、私たちが重視すべきことなのです。

 

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★上記のリスト以外に、本全体ではなくても、その一部(かなりの部分)で評価が扱われているものには、

・『イン・ザ・ミドル ~ ナンシー・アトウェルの教室』

・『歴史をする ~ 生徒をいかす教え方・学び方とその評価』

・『一人ひとりを大切にする学校 ~ 生徒・教師・保護者・地域がつくる学びの場』

・『シンプルな方法で学校は変わる ~ 自分たちに合ったやり方を見つけて学校に変化を起こそう』

・『あなたの授業力はどのくらい?~ デキる教師の七つの指標』

・『プロジェクト学習とは ~ 地域や世界につながる教室』

・『教科書をハックする ~ 21世紀の学びを実現する授業のつくり方』

・『増補版 「考える力」はこうしてつける』

・『ピア・フィードバック』

などがあります。

 

★★SELについては、

・『感情と社会性を育む学び(SEL)~子どもの、今と将来が変わる』

・『学びは、すべてSEL ~ 教科指導のなかで育む感情と社会性』

・『エンゲージ・ティーチング――SELを成功に導くための5つの要素(仮題)』

を参照してください。

2023年1月15日日曜日

いい授業の妨げになっている指導案(単元計画)と教科書!?

 WW/RW便り: 従来のアプローチ と 求められるアプローチ (wwletter.blogspot.com)PLC便り: 『イン・ザ・ミドル』から学ぶ 学期末に向けた自己評価 (projectbetterschool.blogspot.com)の二つの記事と関連して気づいたことです。

 後者に書かれているような評価をするためには、かなりの部分、前者の表の右側の部分が実現できている授業を、年間を通してしていない限りは難しいからです。

 そんななかで、最近、いくつかの(国語、社会、生活、総合など)授業案・単元計画を見る機会がありました。

 それらは、教師ががんばり、生徒はお客さんないし教師にお付き合い(と忖度を強要する★★)授業です。結果的に、私の知り合いの小学校教師が以下のように書いた状態を起こしてしまう授業です。

 

 娘が小学校で勉強をすることを何よりも楽しみにしていたのですが、そんな気持ちもそう長続きはせず、「国語がつまらない」「算数がわからない」と言い出したのです。どうしてなのか尋ねてみると、「登場人物の気持ちを何度も聞かれるのが嫌」というのです。

 

目標/ゴールがズレている。

 多くの子どもが夢を抱いて学校に通い始めるのに・・・すぐに、苦役になってしまう実態があります。しかし、学年が上がれば上がるほど、その度合いは増し、「七五三」などと言われる(高校生の7割、中学生の5割、小学生の3割が授業を理解できない)状態も続いています

 日本で目にすることのできるほぼ100%の指導案は、単元の終わりがそのテーマに関する学習の完結になっています(子どもにとっても、教師にとっても)。

 おそらく、教科書を書く人や、教科指導を専門的に考えている人たちは、年間10前後の単元を教師がこなせば、「あるべき教科の姿になる」と錯覚しているからだと思います。それぞれの単元は、ブツ切りになっていますから、そんなことにはなりませんし、教科の「あるべき姿」すら描かれていません!(それとも、どこかに書かれているでしょうか? 学習指導要領の目標? それは、教師に、ましてや生徒に伝わるものでしょうか?)

 何よりも、それぞれの教科を好きになってもらうことが大切です。(果たして、それを念頭に置いて教科書や指導案はつくられているでしょうか? 苦役をやらされ続けて、好きになれる人はいません! 私自身、社会科以外のすべての教科が嫌いになりました。社会科だけは、空間認識に秀でているので、学校で学ぶ/学ばされることとは関係なく、地理や歴史は得意であり好きであり続けました。他の教科も、空間に関連させて教えてくれたら、好きになれていたでしょう!)

 すべての教科で、自立した学び手・考え手★★★になってもらうことも最重要の目標です。(そんなこと言っている各教科の指導的立場にある人はいますか? いたら、ぜひ教えてください。)

 好きになってもらうことと同じレベルで、それぞれの教科で、自立した書き手や読み手や話し手や聞き手(国語)、自立した問題解決者(算数)、自立した探究者(理科、社会)などに育てることが目標です。

 しかし、私自身、上記の目標のどれも日本の公教育で身につけたとは言えませんでした。海外の公教育や大学教育でも身につきませんでした。やっていたことは、ひたすら「正解あてっこゲーム」でしたから、偉大な時間の無駄遣いでした。

 それが、単元ベースで教科書をカバーしていく正解アプローチの限界(おかしさ!)です。一番大切なことを軽視どころか、無視し続けています。

 

 上記の目標を実現するためには、サイクルを年間を通して回し続けることが効果的です(それらは、すべて基本的には同じといえます)。

国語ではWW/RW便作家のサイクルの検索結果 (wwletter.blogspot.com)

算数では、WW/RW便り新刊案内『教科書では学べない数的思考 ~「ウ〜ン!」と「アハ!」から学ぶ』 (wwletter.blogspot.com)

理科ではPLC便り: 新刊『だれもが<科学者>になれる!』 (projectbetterschool.blogspot.com)

社会では、PLC便りサイクルを回し続けることで自立的なびの姿勢を育てる『社会科ワークショップ』とは (projectbetterschool.blogspot.com)

そして、生活科でおもちゃ作りなどの単元では、https://projectbetterschool.blogspot.com/2021/05/blog-post_16.html(デザイン思考)が参考になり、これもサイクルを回し続けることでは同じです。小学生(それも、低学年)でも回せてしまうことが、この本で紹介されています。『あなたの授業が子どもと世界を変える』の第7章でも、デザイン思考が紹介されています。

 これらのサイクルを回し続ける(それも、一回や二回程度ではなく、身につけるために何回も回す)ことの大切さを知ったのは、私が50歳、60歳を過ぎてからでした!

 ちなみに、このサイクルを回し続ける教え方は、

https://projectbetterschool.blogspot.com/2015/03/blog-post.htmlの表の一番右側に紹介されている教え方です。別名は「カンファランス・アプローチ」といいます。それは、常に生徒にフィードバック/サポートし続けるアプローチです。残念ながら、表の左側二つのアプローチには、その機能はありません。すでに教師が事前にお膳立てしたシナリオをこなすことが目的になっていますから。それらには、「形成的評価」という発想すらもありません。

 サイクルを回し続ける授業には、すべてWW/RW便り: WWが成功する要因分析 (wwletter.blogspot.com)のような環境も整備されているのが、大きな特徴です。(言い方を変えると、居場所https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794812247が確保され、SELhttps://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794812056も、知的な部分と同じレベルで大事にされていることを意味します。)

 

★これの続編が、https://projectbetterschool.blogspot.com/2023/07/blog-post_16.html で読めます。

★★お付き合いや従順・複縦・忖度に値するような授業は、そうあるものではありませんが、これらは今の学校で「隠れたカリキュラム」として、「見えるカリキュラム」(教科指導)よりもはるかに効果的に生徒たちに身についてしまっています。それに対して、授業の多くが「従来のアプローチ」で行われる限りは、そのほとんどが生徒たちには残らない/身につかない形で行われ、教師だけは「やった、カバーした」と言えるものであり続けます。

★★★「自立した学び手と考え手」と「自立して行動する人」は切り離せない関係にあると思います。前者がないので、「観客や傍観者や忖度する人」をつくり出しているという結果になっていると思います。サイクルを回し続けていたり、適切なフィードバックやサポートを受けたりしていたら、行動を起こしたくならない方がおかしいです! それほど、この世界はおもしろいと同時に、問題をたくさん抱えていますから。

2023年1月8日日曜日

『イン・ザ・ミドル』から学ぶ 学期末に向けた自己評価


 

3学期が始まります。この一年間続けてきた学びの集大成に向けて、今、準備をしておくといいことはどんなことでしょうか。私は、この3学期の学びを終えたとき、「私という先生がいなくなったとしても、子どもたちには学び続けることを大切にしてほしい」ということでした。それは、学びの主人公になるということ。子どもたちが学びの質を自分で見定められるように評価を中心にすえることでした。つまり、自己評価です。私自身の反省をこめてこう叫びたい。「学校には教師よる一方的な評価がいかに多いことか!」と。


自己評価は本来、個別化されて、教師と学習者が協力して考えた目標が示され、学習者の知っていることやしたこと、そして、すべきことなどをもとにした判断から始まるものです。そこで、読むこと・書くことに貢献し、教育界のノーベル賞と呼ばれるグローバル・ティーチャー賞の初代受賞者ナンシー・アトウェル著『イン・ザ・ミドル』(三省堂)を読み直してみました。すると、3学期の評価に向けて、第8章「価値を認める・評価する」の自己評価用紙とポートフォリオがまさに! 大いに役立つヒントとなり、さっそく参考にさせてもらいました。

 

自己評価には、各学期末に行う質問用紙「自己評価用紙」を作成します。そこには「書くこと」の質問例が挙げられています。

 

自己評価用紙

l  完成作品数・ジャンルを振り返ることで、生徒が(保護者も)達成できたことをはっきりと知ることができる。

l  自分の作品の特徴を見つける。自分が使った書くことの技について、ミニ・レッスンやカンファランスで教わった文学用語を使って答えることで、その技を自覚し、自分のものになる。

l  書き手としてどう幅を広げたのかを、包括的に振り返る。最初と今を比べ、その成長を喜ぶことができる。

    本書P.317に詳しい項目が挙げられていて、大変参考になります。

l  最後には「執筆量」「綴り」「綴り以外の書き言葉の慣習」「書き手の技における目標」を振り返る。

 





エイブリーの自己評価用紙(書くこと)例

 

 私は現在、小学校5年生の全クラスの算数を担当し、そこでは算数ワークショップに取り組んでいます。そこで『イン・ザ・ミドル』の自己評価用紙を参考に、振り返り項目を書き出してみました。

 

数学者自己評価用紙

l  この学期に解いた良問の数は? 問題づくりをした数学作品の数は?

l  よくできたと思う数学作品ベスト2を選び、その題名を書き、その下に数学者として行ったことを書きましょう。

l  今学期、数学者としてどうやってその問題解決の質を高められましたか。「問題」「計画」「解決」「ふりかえり」「共有」という点から考えましょう。

l  優れた問題解決するためには、どうして「試行錯誤(試すこと、予想すること、確かめること)」が大切なのか、数学者ノート、ミニ・レッスンやカンファランスから学んだことをふりかえり書きましょう。

l  優れた問題解決するためには、どうして「思考のスピードを落とす記録(添え書き)」が大切なのか、数学者ノート、ミニレッスンやカンファランスで学んだことをふりかえり書きましょう。

l  ミニレッスンで学んだ一番よかった問題解決スキルはどれですか。どうしてそれがベストなのか、その問題解決スキルの優れた点を箇条書きしましょう。

l  優れた問題解決者として取り組んでいること、または、苦労していることはどんなことがありますか。

l  今学期のテーマである「算数・数学におけるアート」とはなんですか?

l  次の学期にむけて、優れた問題解決者として成長したいことを、以下の点から考えましょう。

    問題解決の量

    算数授業の単元学習(小テスト・まとめテスト最終版)

    問題解決者の技

 

8章はさらに、日々の学習記録である自分の学習プロセス、その結果、この間の成長、課題を自己分析するための材料となるポートフォリオの紹介もありました。

 

ポートフォリオ(書くことと綴り)に入るもの(本書P.327より)

l  自己評価用紙

l  最も良い作品のコピー

l  執筆記録。書いた量、ペース、題材の選択、成長という点から、書き手としてのあなたについてわかることを簡潔に説明する。

l  ワークショップノートの授業ノートセクションから、最も有益だった情報を3つ選び、書き手としてなぜそれが有益だったのか簡単に説明する。

l  この学期で読んだ回想録のうちベストのもの

l  校正項目リスト

l  一学期の書き取りテスト

l  執筆や綴りに取り組んでいるときの写真

 

また、同じように算数ワークショップのポートフォリオも作ってみました。

 

数学者ポートフォリオに入れるもの

l  数学者自己評価用紙

l  最も良い作品(優れた問題解決記録、問題づくり、数学アート作品)のコピー

l  問題解決記録(数学者ノート量、そのペース、選んだ良問)に、成長という点から、数学者としてのあなたについてわかることを簡潔な説明を付箋に書く。

l  数学者ノートから、最も有益だった問題解決スキルを3つ選び、数学者としてなぜそれが有益だったのか簡単に説明する。

l  この学期で問題解決したベストの良問とその記録ノート

l  この学期の単元テスト(最終のもの)

l  問題解決に取り組んでいるときの写真

 

これらをもとに、実際に3学期取り組めた内容を修正しながら見通しを持って取り組もうと考えています。本書にもあるように、きっと最後の一週間は、学期でしたことをふりかえり、次の学期に向けての計画を立てるなど、この自己評価に費やす時間となることでしょう。

 

実際に『イン・ザ・ミドル』をモデルにしてつくってみると、読み書きの項目は、算数・数学にも同じように使える共通点も多くありました。おもしろいことに、概観すると算数・数学における「解くこと」は国語でいう「読むこと」であり、算数・数学における「問題をつくること」は国語いう「書くこと」に似ている事に気付きました。すると、普段の算数授業では、いかに解くことしかやってこなかったのか! 算数・数学の教科における解くことでみつけたパターンをいかして問題をつくって広げてみるなどの、決定的な欠陥事項に気付けてしまいました。

 

上記のリストを見直して、今学期の見通しがたち、子どもたちがどのように自己の学びの材料を増やしていけるのか、安心した気持ちにもなれました。みなさんも、担当している一つの教科に絞って実際に自己評価用紙を作ってみるだけで、3学期の授業の目標や活動の質が高まり、学習者がいかに学びの主人公であることが大切なのか、教育の見方が大きく変わるはずです。学年末に、達成したことを自分で自分を誇りにして、祝福できる、そんな自己評価できる学びにスタートを切ってみませんか。






2023年1月1日日曜日

教師としてのあなたのブランドは?

明けましておめでとうございます。

教員や学校を取り巻く環境は年々厳しさを増しているように感じられます。昨年末には、精神疾患での病気休職の教員が過去最多を記録したという辛い報道がありました。★1 近年、教員志願者の減少も大きな問題となっています。★2  働き方改革の一環として、教員給与の見直しの議論も始まりました。★3 本質的な見直しが行われるのか、注視していきたいと思っています。

私は、小中高の現職の先生方と、交流する機会が多いのですが、実感としても、多くの人が、常に何かに追い立てられているようで、ゆとりや自信を失っているようです。学校という場所は、教師が生き生きと輝ける場所ではなくなりつつあるのかもしれません。大きな問題です。

藤拓弘(とう たくひろ)さんは、ピアノ教室を成功させるためのコンサルティングなどを行っている方です。藤さんは、「こんな先生に習ってみたい!選ばれるピアノの先生が当たり前のように大切にする「5つのこと」」★4 の中で、多くの生徒が集まる教室づくりの鍵は「教室のブランド化」にあると述べています。

教室のブランド化は、生徒集めに役立つだけでなく、ピアノ講師としての自分自身を見つめ直すことになると言います。「自分の理想の教室とは何か?」「講師として自分が目指すべきもののは何なのかを?」を考えるきっかけも与えてくれるというのです。それにより、「レッスンと教室運営を心から楽しめる余裕にもつながること」になると述べています。

藤氏は、多くの成功したピアノ教師に接する中で、ブランドを確立している教師には5つの共通点があることに気づいたそうです。

1  自分のフィールドを持っている

自分が堂々と戦える分野(フィールド)を持っていて、それが自分自身の自信にもつながり、周りの人からも認められている。

2  勉強熱心である

学ぶことに貪欲で、自己を「高める」という意識が人一倍強い。学び続けない限り、自分のブランドは錆びていくという危機感をもっている。

3  自己投資というマインドを持っている

お金も時間もエネルギーも惜しまずに、必要な投資をする。「それは全て自分に返ってくる投資である、ということを認識している」からだと言います。

4  自分の「軸」を持っている

考え方に「ブレ」がなく、確固たる信念に基づいて生きている。絶対に譲れない核をもって、それが指導や学びの根幹となっている。

5  他者に「与える」ことが自然にできている

この部分の説明を、原文のまま引用します:

「自分の仕事に誇りを持ち、そして楽しめる先生は、同時に、自分以外の人に「与える」ことが好きです。自分が良いと思ったことはシェアしたい、という気持ちが強いと言えるでしょう。また、意識しない「無償のサービス」的なマインドが、いつも心の中にあります。こうした先生のもとには、生徒や保護者はもちろん、同業の先生など、その人柄や思いに共感する人が集まります。それが、多くの人が認める「ブランド」となり、講師としてのさらなるブランドとなっていくのです。」

とても分かりやすい言葉で、まとめられていますね。学校とピアノ教室とでは、同じでありませんが、とても参考になる提言です。

教師のブランド化については、アンバー・ハーパー氏の『教師の生き方、今こそチェック!-あなたが変われば学校が変わる』にも取り上げられています。★5 

ハーパー氏は、「あなたのブランドを見出すのは簡単で、あなたの大切な人に尋ねればよいだけです。その人が教えてくれるのは、あなたの基本的価値観と人生の目的が重なり合っている部分です。あなたのブランドは、あなた自身の発言、行動に根ざしており、あなたの自身やあなたの仕事、生活全体にかかわっているものですから、大切な人はわかっているはずです」と述べ、教師が自分自身のブランドを見出すための活動を紹介してくれています。

新しい年を始めるにあたり、あなた自身の「教師としてのブランド」は何か、振り返ってみてはどうでしょうか。多忙な中で、日々こなすだけになる中で、見失いがちな、大切なものを思い出すきっかけになるかもしれません。

今年もよろしくお願いします。


★1「精神疾患で病気休職の教員 過去最多の5897人」

https://news.yahoo.co.jp/articles/a3004f04f18aa48796139ad05bcbb0ff3a4d603d

★2 「なぜ教員志望の学生は減少しているのか?学生アンケート結果から」

https://news.yahoo.co.jp/byline/murohashiyuki/20220417-00291333

★3 「教員給与見直しへ議論開始 文科省の有識者会議が初会合」

https://www.sankei.com/article/20221220-AL7Y2D6ZB5MFTDQROJSAEGBQNA/

★4 藤拓弘(とう たくひろ)「こんな先生に習ってみたい!選ばれるピアノの先生が当たり前のように大切にする「5つのこと」」 https://www.pianoconsul.com/1968/

★5  アンバー・ハーパー (著)飯村寧史 /吉田新一郎(翻訳) (2022)『教師の生き方、今こそチェック!-あなたが変われば学校が変わる』新評論, p.56.

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794812193

2022年12月24日土曜日

科学の作法を身につける

大学で教養科目の「生物学」を教えていたときに、高校で生物学を履修していない学生にも興味をもってもらうために、関連する図書を資料にしました。そのなかで、石浦章一さんの『小説みたいに楽しく読める 生物科学講義』(羊土社)は読んでいて面白いと思えるものでした。その石浦さんが今年の10月に『理数探究の考え方』という本を出されました。「理数探究」とは、2022年度から高校で新設された教科「理数」で、「理数探究基礎」とその上位科目の「理数探究」から構成され、選択科目になっているものです。この科目は数学と理科の知識や技能を総合的に活用することをその目標にしているものです。いわゆるクロスカリキュラムですので、高校の先生方もその実施には苦労されているのではないでしょうか。

 この本には、「理数探究」を進めるにあたっての授業のヒントもありますが、どちらかと言うと、理科教育全般についての話が多いようです。その中で、小学校の理科について、次のようなくだりがありました。(同書102ページ) 

 

 小学校で理科がどう指導されているかというと、理科と実生活の関連を図る授業が少ないのです。「教えることが多くて教科書を進めるだけで精一杯」という言葉もよく聞かれます。本当に必要な理科専任の教員がすべての小学校に配属される、こういう時代にならないといけません。

 

 後半の理科専任教員の配置は現実的には難しい問題かもしれませんが、前半の実生活との関連を図る授業は実現可能ですし、すでに取り組んでおられる先生方も多いと思います。

 今から30年くらい前に子どもたちの「理科離れ」が問題になり、様々な施策が打たれました。理科の専門家を特別講師として学校に派遣したり、博物館・科学館と学校との連携を推進したりといろいろありました。それらの事業は当初3年くらいは文科省からの支援がありましたが、その後は補助金が打ち切られました。そうなれば財政に余裕のある自治体ならいざ知らず、多くの自治体や学校はそれでおしまいとなったように思います。依然として、「理科離れ」は解決されない問題として積み残されたままです。特に高校から理系の大学に進学する学生の5割が文系、3割が理系のようです。科学技術立国を国の目標とするならば、理系をあと1,2割増やす必要があるでしょう。

 さて、小学校理科に話題を戻しましょう。先ほどの石浦さんは小学校理科で、「ものの大きさを数字で表す」「実験は何回かやって、データの平均を取る」「結果をグラフで表す」などの科学の作法を発達段階ごとにきちんと教えていくことを強調しています。

 たとえば、「大きな花がさいた」というときに、身近な何かと比較したり、大きさそのものを数字で表したりすることが理科では重要であるというわけです。これをやっておかないと論理的にものを考えるなどと言うことが難しくなります。

もっとも小学校学習指導要領【理科】の目標の中に「自然を愛する心情を育てる」という情緒的なものが入っています。感性を大切にするというのは、人格の完成には不可欠のものですが、科学そのものとは別物です。案外そこをいい加減にしている教師も皆無ではありません。

高等学校理科の目標にはこの心情的な目標はありませんので、ぜひそこにつながるように自然科学の基礎的な作法は義務教育段階で養っておきたいものです。また、科学と数学は切り離せないものですから、理科同様に算数・数学にも力を入れたいものです。そのためには、算数を教える教師は「数学の本質」を理解しておくことが大切になるでしょう。

『数学とはどんな学問か?(津田一郎・講談社ブルーバックス)『算数からはじめよう!数論』(R.F.Cウォルターズ・岩波書店)などが入門としておすすめです。

実は最近「数論(整数論)」の本を読んでいます。これまで数学は単なる科学の道具としか認識していませんでしたが、それが浅薄な理解だったと今更ながら気づかされます。

 

今年も一年間このブログをお読みいただきありがとうございました。

 来年も引き続き、よろしくお願いいたします。 

2022年12月18日日曜日

『一斉授業をハックする』

ハック・シリーズ(教育・学校・授業の改良・修繕シリーズ)の11冊目、19日発売の『一斉授業をハックする ~ 学校と社会をつなぐ「学習センター」を教室につくる』(スター・サックシュタインとキャレン・ターウィリガー著、新評論)を紹介します。古賀洋一さん(島根県立大学)による「訳者まえがき」の一部です。

 目を閉じて想像してみてください。みなさんがこれまでに受けてきた授業、ドラマや映画で目にした授業とはどのような風景ですか? 多くの方がイメージしたのは、おそらく次のような風景でしょう。

縦横に規則正しく並べられた机に生徒が座り、前を向いています。そこには教師が立っています。何人かの生徒に発表させたり、解説や板書をしたりしながら授業を進めています。あなたは、ほかの生徒の発言や板書の内容を一生懸命ノートに写しています。

こうして見ると、あたかも授業が円滑に進められているかのようです。表面上は確かにそうでしょう。でも、あなたの周りはどうですか? 授業についていけない生徒や、興味をもてない様子で突っ伏してしまっている生徒、飽き足らないのか退屈そうにしている生徒、クラスメイトとのおしゃべりや手紙回し(現在では、隠れてスマホでメッセージの交換)に夢中になっている生徒はいませんか?

 こうした一斉指導(一つの目標に向けて一つの教材を用い、一つの活動計画に沿って進められる授業)には、いくつかの無視できない大きな問題があります。

 まず、「何のために」、「何を」、「どれくらいの時間で」扱うのかについては、教師ないしは教科書がすべてを決めてしまっています。そのため、それぞれの生徒が興味関心やレベル、学ぶスピードや学び方にあった教材や活動を「選択」することができません。

 次に、一斉指導では教師主導となってしまうため、生徒自身が目標や計画を立てることがありません。自らが立てた目標や計画ではないため、やり抜く力(グリット)や困難に対して粘り強く取り組む根気、リーダーシップなどを発揮し、協働して支えあうことがありません。★

 そもそも、受けたくもない授業において、このような能力が発揮されることはないでしょう。となると、一斉指導の問題は想像以上に大きいと言えそうです。生徒一人ひとりに適した教育を提供できないばかりか、生徒が実社会を生きぬくために必要となる力を育てきれないのです。

 本書『一斉指導をハックする (原題:Hacking Learning Centers in Grade 6-12)(仮題)』の著者であるスター・サックシュタインとキャレン・ターウィリガーは、一斉指導の問題点を端的に指摘しています。

教師が管理している教室では一部の生徒だけが授業に参加することになるでしょうが、結局のところ、彼らは何があってもうまくやれる生徒である可能性が高いのです。彼らがうまくやれるのは、あなたの手柄ではありません。では、そのような生徒だけではなく、すべての生徒に手を差し伸べるために、私たちは何を、どのように変えられるでしょうか。(13~14ページ)

 生徒一人ひとりをいかした授業★★を実現するために本書で紹介されているのが、「学習センター」という教え方です。簡単に言えば、「教師の継続的な指示を必要とせずに、生徒が自立的に学べる教材を用意したコーナーを教室内に複数設置した学び方・教え方」★★★です。

訳者の一人(吉田)は、二〇〇〇年頃にオーストラリアの小学校を訪れた際、六年生の授業で学習センターが使われていたことを確認しています。一時間の授業のなかに、読む、書く、算数、理科、コンピューターを学ぶコーナーが設けられており、並行する形で活動が進められていました。それぞれのコーナーで生徒は熱心に取り組み、教師は各コーナーを回りながら、個別ないし各コーナーのメンバーにカンファランス(35ページの注を参照)を行っていました。

このように、学習センターは英語圏やモンテッソーリ教育においてかなりの歴史がある教え方なのです。ただし、本書を読めば分かるように、こうした教え方は幼稚園や小学校低学年が中心となっており、中学校から大学へと上昇するにつれて一斉指導が支配的になっていくという傾向があります。一斉指導からの脱却は、日本のみならず、世界共通の課題だといえるでしょう。とはいえ、本書が出版されているという事実からも、一斉指導からの脱却が日本よりも早く、本格的に進められていることが分かります。

 

 本書は、「まえがき」と「結論」を含む10章から構成されています。

 「ハック1」から「ハック3」では、学習センターのはじめ方や、生徒の「声」を活かした発展方法が扱われています。いってみれば、学習センターの基本をつかむための章です。「ハック4」から「ハック8」では、内向的な生徒がリーダーシップを発揮したり、生徒の自己評価能力を高めたり、実社会と結びついたプロジェクト学習へと発展させるための方法が具体的に述べられています。学習センターがもつ大きな可能性を示してくれる章です。

 訳者として注目していただきたいのは次の点です。

 まず、センターの使い方にはさまざまなヴァリエーションがあるという事実です。コーナーごとに独立した目標と活動が並行し、それらをローテーションしながら複数の指導事項を達成していくパターンや、あるプロジェクトがいくつかの部分に分解されてコーナーに割り当てられ、それらをローテーションしながら最終的な目標が達成されていくパターン、身につけさせたい読み方が全体の目標としてあり、コーナーごとに異なる難易度やテーマの本が用意されるといったパターンなどです。

これらは、一般に「教科の壁が高い」と言われている中学校以上でも取り入れやすいものとなっています。

 次に、学習センターは、「生徒主体」ではあっても決して「生徒任せ」ではないという点です。国や州が定める到達目標(スタンダード)を達成することは、世の東西を問わず、シビアに求められています。特徴的なのは、それらの到達目標が生徒と積極的に共有されている点です。求められる到達目標を生徒自身が理解し、そのうえで興味関心や学び方に応じた学習を進めていこう、というのが学習センターの考え方なのです。

 このように説明すると、読者のなかには、いわゆる習熟度別クラス編成や、AIによって個別最適化された学習を思い浮かべる人がいるかもしれません。しかし、それらと学習センターは似て非なるものです。本書で提案されている学習センターでは、国や州の定める到達目標の達成だけではなく、目標や計画を立案・修正する力やリーダーシップを一人ひとりの生徒に育むことが大変重視されています。とくに前者については、繰り返し強調されています。

生徒がコーナーで自分のアイディアを試してみたいと言ってきたときに「ダメだ」と言うのではなく、「ぜひ、そうしよう!」と言ってみましょう。生徒がいつ、何を、どのように学ぶのかについて、自分のアイディアを駆使することを許すのです。たとえ、彼らの提案はうまくいかないだろうと分かっていたとしても、リスクを負わせるのです。

変化を求めるのであれば、失敗も必要です。生徒は失敗を経験したときに、別の方法を探す必然性にかられるのです。失敗することが授業のなかで奨励されていれば、生徒はそれを目標達成のための必要なステップとみなし、それをバネにして成長していきます。(18~19ページ)

もっとも重要なのは、生徒が挑戦し、失敗し、それの修正機会があるということです。(217ページ)

学習センターは、定められた内容を効率的に消化させるためだけのものではありません。自立した存在として実社会を生きぬいていく力を育てるためのものです。それゆえ、授業の活動や計画は生徒と一緒につくりあげていきます。もし、それがうまくいかなかったときは、安易に教師が修正を加えるのではなく、生徒自身が振り返りを行い、現状を分析し、次にいかしていくことが大切にされています。こうした活動を通して、「失敗は学びへの道である」(19ページ)と生徒に伝えているのです。

このように考えてくると、中学校以上を対象として、学習センターの考え方や具体的な方法、可能性の大きさを解説した本書は、まさに「教育の未来を切り拓く」一冊だと言えます。また、本書では難解な用語や理論がほとんど述べられていません。読者自身の教室風景や担当の生徒、授業への取り入れ方をイメージできるように、数々のエピソードや写真、生徒の様子、そして明日からでも取り組める方法が豊富に示されています。

   (中略)

 本書の内容が、読者一人ひとりを「挑戦に誘い、そっと寄り添い、アイディアとひらめき」を与えてくれる(8ページ)ことを心から願っています。

 

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グリットや好奇心、マインドセットなどは「非認知能力」とも総称され、私たちが健康かつ幸福に生きていくうえにおいて欠かせない能力として大きな注目を集めています。訳者がおすすめするのは、『感情と社会性を育む学び(SEL)』、『成績だけが評価じゃない』、『学びは、すべてSEL(仮題・近刊)』、『エンゲージ・ティーチング(仮題・近刊)』です。次の段落には、『学びの中心はやっぱり生徒だ!―個別化された学びと「思考の習慣」(仮題・近刊)が最適の本です。これらのテーマで情報を集めたい方は、pro.workshop@gmail.comにお問い合わせください。

★★「生徒一人ひとりをいかす教え方」については、『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』で詳しく紹介されています。そのなかでは多様な理論と方法が紹介されていますが、一番ページが割かれている方法は、センターとコーナーについてです。

★★★学習センターの実際の教室風景は、本書61~70ページの写真およびhttp://sites.stenhouse.com/findout/chapter-5/ や https://www.youtube.com/watch?v=Kg38A1ggYiEでその様子が視聴できます。