年度末が近づくにつれて、学習の振り返りや残りのテストに取り組む時期がやってきました。この機会に、おすすめの取り組みを紹介いたします。
学年末を迎えるにあたって、何もせずに終わらせるのはもったいありません。これまで取り組んできた1年間の学習の成果を振り返り、子どもたち自身から直接フィードバックを得ることができるチャンスだからです。
子どもたちが数学の学びで得たことや、身につけた力について、子ども自身が学びを振り返って自己評価をしてもらいます。これは、何が伝わり、教師としての自分にどんな課題があるのかを見極める良い機会となるでしょう。ぜひご参考にしてください。
これまで取り組んだ算数ノート、テキスト、参考書を用意しましょう。それらをもとに1年間の算数への取り組みを振り返ってみてください。
6年生で学んだこと例
①立体 ②体積 ③分数のわり算 ④分数と小数 ⑤整数・分数・小数と四則計算
④量と単位 ⑤倍と割合 ⑥円周と円の面積 ⑦立体図形 ⑧分布と比
⑨正比例、反比例 ⑩対称 ⑪拡大図と縮図 ⑫データ活用 ⑬数学者の時間
1. この一年間、あなたは優れた問題解決者に向けてどんな成長がありましたか。
以下のキーワードから考えてみましょう。箇条書きで2つ書きましょう。
問題、計画、もとめること、わかっていること、つかえそうな作戦、予想をつかまえる、解決、うーん/あぁ、共有、特殊化、一般化、ふりかえり、ピアカンファランス、タイル図作戦、水そう図作戦、田んぼ図作戦、順番にやる作戦、思い込みを外す、パターンをみつけるなど
2. 算数で最も役にたった考え方やミニ・レッスン、作戦にはどんなことがありましたか。2つあげてください。
3. 算数において問題を解決するために、どうして自分が考えたことや他の人の考えなどをていねいにノートに記録することが大切なのかを箇条書きで2つ書きましょう。
4. この一年間に解いた問題の中で、一番ベストの問題はどんな問題でしたか。それはまたどうしてベストなのかを書きましょう。
5. 友だちと相談したり、一緒に考え合うことで良かった点と課題点はなんですか。それぞれ箇条書きで書きましょう。
6. 問題ができないとき、わからないとき、まちがえたときこそ、どうして大事なときなのでしょうか。あなたの考えを書きましょう。また、あなたはその際、どう乗り越えてますか。
7. 算数において、問題をとくだけではなく、問題をつくることがなぜ大切なのかその理由を2つ書きましょう。
8. よい問題解決者になるために、来年度に向けて自分にとっての目標を3つ考えましょう。
9. 算数のおもしろさや魅力とはなんですか(みなさんの意見を参考に、来年度担当する子どもたちに紹介する予定)。
10. あなたは算数が好きですか? キライですか? また、それはどうしてですか。
11. 算数を担当した先生へ本音でご意見、ご自由にどうぞ。
以上の質問のフレームは、ナンシー・アトウェル著『インザミドル』の子どもたちの評価を参考に、算数教科において質問立てたものです。質問では、ただ算数を理解すればよいことを越えて、どのような問題解決者になってほしいのか、教師自身の願いも込められています。そのため、子どもたちからの返信は楽しみであり、また教師にとっても魅力的なものとなるでしょう。一年間の学習を振り返る時間を設け、その質問に対する返信を受け取ることは、貴重な体験となるはずです。ぜひ、この機会を活かしてみてください。
0 件のコメント:
コメントを投稿