今日の職場で成功するには、技術的なスキルやIQ(頭の知能指数~テストの点数)だけでなく、人間関係、効果的なコミュニケーション、複雑な感情を扱う能力などが重要だとする証拠があります。それが、EQ(こころの知能指数)★が注目されている理由です。
これは、低いEQをもっている人と高いEQをもっている人を比較することで目立たせることができ、過去20年以上の経験を踏まえて、特に4つの習慣が後者のEQが高い人の特徴として示すことができます。
1.自分の本当の姿を見せる。
多くの場合、人々は困難な状況や対立を避けるために仮面をかぶります。そして、その仮面の裏に隠れているのは私たちの本当の姿です。成功しているチームでは、人々は仮面をかぶっていません。彼らは感情的に正直であり、他の人とコミュニケーションをとる際も自分であり続けます。つまり、自分自身の感情やチーム内の他者の感情に対して自己認識やコントロールができています。これにより、不必要な食い違い/意見の相違や衝突(感情を無視したり、必要以上に過度に反応したりすること)を排除し、より速く問題を解決するためのより良い協力とコミュニケーションが生まれます。
2.好奇心が旺盛!
職場で行われる(デジタルも含めて)すべてのコミュニケ―ションを考えると、私たちはどのようにして相互のやり取りを人間らしくし、人々を引き付け、信頼を築くことができるでしょうか? それは一つの言葉に帰結します。好奇心です★★。研究によれば、好奇心旺盛な人々はより良い関係を築くことで知られており、好奇心を示す個人に対して他の人々はより簡単に惹かれ、より近く感じます。人に対する好奇心だけでなく、こと(いろいろなテーマ)に対するも好奇心も大切であることをお忘れなく(両者は、不可分!?)
3.健全な楽観主義者である。
EQの高い人は、人生の出来事や困難な状況に対して健全な楽観主義を示します。自分自身の楽観主義のレベルをテストするために、次の3つの質問を自問してみてください。
・この状況は永続的に続くと考えているか? EQが低い人は自分自身に、「この状況は決して良くならないだろう」と考える傾向があります。
・この状況が蔓延しているし、変えられないと感じているか? EQが低い悲観的な人は、普遍的な最悪のシナリオを描く傾向があります。
・自分の力を放棄していないか? もしかしたら、この状況で自分は無力だと結論づけているかもしれません。「私には何もできない」というような考えがあなたの思考プロセスに浸透していませんか? そのような低いEQの考えに陥らないでください。
上記の3つの質問に関連するEQを鍛えるためには、立ち止まって、振り返り、深く探究する必要がります。自分の否定的/後ろ向きな考えや見解の根拠を集めます。もしそれらが誤っていて不正確なら、より現実的で正確で肯定的/前向きな考えを選ぶための理由を挙げ、具体的な方法も思い浮かべてみます。そうすることで、より高いEQの状態に移行することができます。
4.助けを求めることを恐れない。
多くの職場は、同僚(や上司)から助けを求めることに開かれていない状態になっています。「ハーバードビジネスレビュー」で引用された研究によると、同僚がお互いに提供するサポートの75〜90%は、求めることから始まります。問題は、あなたの職場環境がそれを行う自由と安全性を育んでいるかですか? 高いEQをもつ人は、自分の脆弱性を受け入れるため、サポートを求めることを恐れません。それをモデルで示すことが、他のチームメンバーもあとに続くことを可能にします。結果的に、チーム全体がより効果的かつ効率的に創造的な解決策に向かって取り組むことができるのです。
IQを伸ばすことは難しいとされていますが、EQは誰でも伸ばせますので、これら4つからぜひスタートしてみてください。
★EQについて詳しくは、ダニエル・ゴールマンの本(特に、『EQこころの知能指数』『ビジネスEQ: 感情コンピテンスを仕事に生かす』『EQリーダーシップ: 成功する人のこころの知能指数の活かし方』)がおすすめです。欧米では、1990年代の中ごろからIQと同じか、それ以上に大切だと言われるようになっています。それを育む方法については、https://selnewsletter.blogspot.com/2023/10/eq.htmlを中心に、そのブログの他の情報をご覧ください。SELは、感情と人間関係など、これまで学業とは関係ないと思われていた分野を教科指導と関連づけることを目的としてスタートしています。また、https://selnewsletter.blogspot.com/2024/04/sel.htmlからは、教師にとってEQ=SELの大切さがうかがい知れることでしょう!
★★まさにこのことをテーマにした本が『好奇心のパワー』ですので、ぜひご一読を!
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