次期学習指導要領では「評価」が一つのキーワードになるものと思われます。
評価に関しては、今でも忘れられない思い出があります。
2000年に「総合的な学習の時間」がスタートしてから、評価のあり方が明示されていなかったために学校現場は混乱しました。当時、私は教育委員会で指導主事をしていましたので、評価を何とかしたいと考えました。そして、自分なりにいろいろと調べて、「ポートフォリオ評価」が最も有効なのではないかと考えるようになりました。
その成果を持って、管轄の学校に出向き、「ポートフォリオ評価」に取り組むことを勧めました。その中のいくつかの学校では、その後数年に渡って、ポートフォリオ評価の研究に取り組みました。しかし、私が教育委員会を離れると、次第にその研究も先細りになり、数年後には跡形もなく消えてしまいました。
結局、学校の先生方は、私からの指示で、「やらされている」という受け止め方をしていたようです。良かれと思うことでも、「やらされている」のでは長続きしません。その評価の良さを自分自身で納得できて、子どもの指導に活かせなければ、「ほんものの評価」にはなりません。
ですから、私にとっては「ポートフォリオ評価」やその評価の規準であるルーブリックの普及は、ぜひもう一度挑戦してみたいテーマでもあります。また、このポートフォリオ評価と同様に、今後の取組の中心になりそうなのが、「パフォーマンス評価」です。
これはポートフォリオ評価と同様にオーセンティック評価(真正の評価)であり、子どもたちの学びを改善していく「学びのための評価」でもあります。これまでは、「学んだことの評価」(結果の評価)はあっても、学習改善や教師の指導法改善のための「学びのための評価」という面が弱かったのは事実です。これをぜひ今後は改善の大切なポイントにしていく必要があります。
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