金沢大学附属小学校のTさんが、前回の「職員室」にとてもありがたい反応をしてくれたので紹介します。
日本の学校での「職員室」は、特別な場所です。単に校務をする場所・休憩する場所ではなく、日常的な授業研究の場であり、生徒指導の場であり、インフォーマルな会議等を行う場でもあります。しかも、管理職も参加している場です。こんな機能がある「職員室」の存在が、日本の学校の特色だと思います。
それなのに、十分機能していないところがあります。単に休憩場所であったり、個の職務等をする場所であったり。
そこで、授業研究できるスペースを、本校では設置しました。もちろん、テーブル・ソファ・掲示板・ホワイトボード・湯茶設備・冷蔵庫・テレビ・パソコン等も置きました。1ヶ所ではなく、2ヶ所集まる場所を作りました。あらためて会議室等へ移動しなくても、すぐ研修・会議・打ち合わせ等ができます。様々な研修の情報・書籍も設置しました。休憩しててもいいし、新聞・雑誌を見ててもいいし、授業研究してもいいし。なんとなく始まり、なんとなく終わる場でもあります。誰でも、自由に出入りできます。周りで聞いているだけでもOKです。
職員室に必要なのは、立派な機器や間仕切りのない等より、人が気楽に出入りして、何となく集まってくるステーション(ワーキング&ラーニング・ステーション)とすることだと考えます。
読んで、どう思いましたか?
多様な機能を一挙に満たしてしまおうとしている「職員室」、まったくその通りだと思います。しかしながら、いろいろな機能を満足したようと思うと(効率よく多機能化を図ろうとすると)結局は何も満足できないいい例のようなところを、私などは感じてしまいます。もちろん、そこにいる先生たちの人間関係でどうにでもなるわけですが・・・・
実践中のところは、「附属だからできるのか?」
そんなことはありません。
紹介してくれているようなすべての機器を最初から揃えなくとも、必要最低限から始め、徐々に揃えていけばいいわけで。いまは空き教室をもっているところが少なくありませんから。
職員室のベストの唯一のあり方というのはないと思うので、ぜひアイディアを出し合って行動に移してください。それを模索し続けていくことは、教室はどういう姿であったらいいのかと同じレベルで、とても大切だと思います。「たかが職員室(教室)ですが、されど職員室(教室)」で、箱ものが及ぼす影響は絶大です。
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