2016年4月3日日曜日

新刊『算数・数学はアートだ!』


あなたは、算数・数学の授業が好きでしたか?
楽しんでいましたか?
私は、決して嫌いだったわけではありませんが、単位を得るため、卒業するために仕方なくお付き合いしていたというのが本音です。
いずれにせよ、私たちはみなそれがどんな授業だったかは鮮明に覚えています。
この本は、音楽家と画家が悪夢を見ている場面から始まります。音楽家は学校で、楽器を奏でることは一切許されず、ひたすら「ルールに従って」五線譜に記号を記す練習だけをさせられています。画家も同じように、キャンバスに絵を描くことなく、ワークシートのマス目に指定の色を塗る練習ばかりをさせられています。
夢だと気づいた二人は、ともに次のことを確認します。「どんな社会だろうと、音楽や美術といった美しくて価値のある芸術を、くだらない作業に落とし込んだりはしないだろう。どんな社会だろうと、音楽や美術によって極めて自然に自分を表現することができる機会を、子どもたちから取り上げるなどという残酷なことはしないだろう。もしそんなことが起こったら、狂気としかいいようがない」と。
しかし、本書の著者に言わせると、私たちの知っている算数・数学は、まるっきりこうした悪夢にほかならず、その点で今の社会は狂気に陥っているのです。上の文の「音楽や美術」を、算数・数学に置き換えて読んでみて下さい。それでもピンとこないとすれば、ある種の感覚がすでに破壊されている証です。
幸いにも音楽と美術は、音楽家と画家が見た悪夢のような状況にはなっていません。算数・数学を音楽や美術以上にアートであると信じる著者は、本書の中でその本来の魅力を取り戻すための具体的な方法を提示しています。この本を読めば、「狂気の授業」のせいで算数・数学嫌いになってしまった人、仕方なしにやっていた人も、きっと「今からでもやってみようか」と思うはずです(訳者がその生きた証拠です!)★。生徒・学生時代から好きだった人は、さらに好きになること請け合いです。
<訳者による本の紹介・おわり>

★ 算数・数学が大嫌いだったという人も、読める本です。(原稿の段階で、数人に確認してもらいましたから。)ほとんど「文学」として書いてあるといっても過言ではありません。それほど、読み応えがあります。

◆大事な付け足し
私は、これまでとは違う算数・数学の教え方を知って欲しくて、この本を訳しましたが、読んでいただけると納得して頂けますが、算数・数学に言えることは、すべての教科で同じように言えてしまいます。あらゆる教科と教えるという行為を見直すためにも、ぜひ読んでいただきたいです。

この本は、単なる知識の本ではありません。アクションの本です。読まれて、どのようなアクションを起こしたくなったか、ぜひ教えてください。

◆注文受付◆
1冊(書店およびネット価格)1836円のところ、
訳者経由だと1冊=1600円(送料・税込み)です。
5冊以上は、1冊あたり1500円(送料・税込み)です。
本は、4月8日発売です。(届くのは、それ以降になります。)
ご希望の方は、①冊数、②名前、③住所、④電話番号をpro.workshop@gmail.comにお知らせください。
お近くの図書館でリクエストを出して読んでいただくという手もありますので、ぜひ。

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