前回の投げかけと関連するオーストラリアでの動きを見つけました。
Three key ideas I believe to be important in school science:
• Science education shouldn’t be prescriptive – it is
about the ‘spark of excitement’ that stems from discovery
• Open-ended tasks and relevance are vital – students need to understand the world around
them and make rational decisions on important issues
• Teacher confidence and professional development is
just as important as the students’ learning materials.
出典: Re-imagining
Science Education: Engaging students in science for Australia’s future, by Russell Tytler, Australian Council for
Educational Research, 2007
最初から英語ですみませんでした。これを、日本語に訳すと、以下のような感じです。
学校における理科教育に大切なことは3つある。
・理科教育は、教師(教科書)のシナリオ通りに行われるべきではない ~ 興奮したり、発見できることこそが大事。
・唯一の答えが存在しない活動と子どもたちが意味を感じられる活動が大切 ~ 生徒たちは自分の身のまわりの世界について理解し、重要な問題について考え、そして意思決定ができるようにしてあげるべき。
・子どもたちの学習材と同じレベルで教師が学び続けることから得られる自信が大切である。
以上は、オーストラリアで理科教育の新しいあり方を提案する報告書の中に書かれていた一節です。ですから、まだ実践されているというよりは、目指す方向性を示した、と言えます。
あなたは、上に書かれていることに賛成ですか?
これを、あなたの得意な教科に当てはめると、同じことが言えると思いますか?
少なくとも、過去10年ほど私が興味をもっている、読むこと、書くこと、話すこと・聞くこと、つまり国語には当てはまります。(ちなみに、国語は私の得意な教科ではありません。)そして、教科に固有なことなんて、いったいどれほどあるのかとも思わされました。扱う内容はともかく、少なくとも学び方・教え方に関しては!
わが国において主流であり続ける教え方(=教師のシナリオ通りに行われる/唯一の答えが存在する/教師が学び続けていないので自信がないなど)は、オーストラリアが向かうべきだと主張している方向性とは逆さまな気がします。
いったい、なぜそういう現象が起こり続けているのでしょうか?
書かれてはいませんが、上記の3点の延長線上にあるのは、「評価はテストなどで測れるはずがない」ということです。従って、テスト以外の評価を中心に据えることが必然になります。
少なくとも、国語の教科で効果的なライティング・ワークショップとリーディング・ワークショップ(WW&RW)は、上記の3点と評価をしっかり押さえた形で行われています。
前回のテーマだった、①(年間)指導計画の作成、②教師のカリキュラム開発能力と授業力の向上、③子どもたちが主体的かつ活き活き取り組む授業の実践、④授業改善を阻む指導案+研究授業・研究協議に代わるものの実践、⑤「マヒ」や「思考停止」から抜け出す試みのすべてにも参考になるので(実は、学校経営やPLCという観点からも、WW&RWは極めて参考になるので)、近いうちにWW&RWを紹介する予定でいます。
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