2012年7月1日日曜日

PTA活動を考える


今回は「PTA活動」について考えることにします。



以前、学校経営について調べているときに、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントを知りました。
(「スクールマネジメント」篠原清昭編著・ミネルヴァ書房)

これは、学校における様々な活動のなかで、特に問題になっているものや特徴的なものを「金の成る木」「花形」「問題児」「負け犬」という4つに分類して考察するというやり方です。ちなみに、当時勤務していた学校で考えたときは次のような結果になりました。

「スクールマネジメント」p.260の「表15-2 PPMによる学校業務の分類」を参考にして作成しました。
 

ポジション
  

   特   徴
  

 具  体  例

金の成る木

学校の本来的役割となる中核的なルーティン業務である。

各教科の基礎・基本の徹底。

道徳教育や学級経営の充実。



 花形

学校として当初の負担は大きいが、新しい実践として社会的な注目を集める実践である。

地域との連携・協働。

補習教室。



 問題児

成果の割には学校の負担が大きい実践。学校ではお荷物として扱われやすい実践で、花形にするか撤退するかを選択する必要がある。

生徒指導のうちの「基本的なしつけ」。部活動。PTA活動



 負け犬

これまで前例踏襲的に実践されてきた取組で今後は撤退か縮小を行うべきものである。

PTA活動。校外補導。

 

PTA活動」はその学校にとっては「問題児」でした。活動は停滞し、事業のおぜん立てはほとんど教員が担当する状態で、お荷物的な存在でした。そこで、2年くらいかけて関係者を説得して、執行部の活動以外はすべて「休止」することに決定しました。それによって教員の業務の軽減につながったと思います。

ただ、「地域とともにある学校」という考え方が一般的になってくるにつれて、そのままでいいのかどうかという問題はあります。

今は別な学校に勤務しているのですが、ここでも「PTA活動」を見直す時期に来ていると感じています。今の学校はPTAがかなり自立的に活動しているので、前の学校とは教員の負担感はそれほどありませんが、活動内容は昔からのものを前年踏襲で繰り返していることが多いので、見直す必要があります。

やはりここでも、学校が置かれている環境の違いによって、目指すべきものは異なってくるものだと感じます。したがって、学校、端的に言えば、校長の自主・自律的な学校経営が重要なのだと思います。

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