この間、必要があって文部科学省のホームページを見ていたら、「第2期教育振興基本計画」が目に入りました。
これがこの国の教育の基本指針です。
その各論概要に「8つのミッション」があります。
1番目が「生きる力の確実な育成」、相変わらず役人は「確実な」というフレーズが好きなようです。
その下に具体的な「アクション」があるのですが、「言語活動の充実」「ICTの活用などによる協働型・双方向型学習の推進」と続きます。
たしかに、「言語活動の充実」はわかりますが、それよりも「学習者主体の学び」が確立されることが大前提でしょう。「学びを第一とする組織」を作ることがまず必要です。
前回のテーマにあった「研修や研究」が機能していない現状を変えることから始めることもここを突破していくために必要でしょう。
さきほどの計画の「アクション」にも、「教員の資質能力の向上」として、「養成・採用・研修」の一体的改革を謳っていますが、現状をどう変えていくというのでしょうか。官制のお仕着せ研修は前回ブログの指摘のようにほとんど機能していないと言えるでしょう。また、校内研修の「研究授業/授業研究」スタイルのやり方も、行き詰っているように思います。初任者レベルならともかく、ある程度経験を経た教師にとっては回を重ねても、それ以上得るものがなくなっているように思います。むしろ、単元レベル、あるいは小単元レベルの指導プランを開発していくことのほうが得るものが多いと感じています。
そして、このような話題を日常的に職員室で語り合えるような職場の人間関係、雰囲気が最も求められているのかもしれません。以前に比べれば校内・校外の研修の機会は多くなっているのでしょうが、やはり大切なのは自分が所属している学校、共同体の中でのコミュニティとしてのあり様です。
そんな共同体づくりにそれぞれのレベルでかかわっていくことでしか、この国の教育のあり方は少しも変わらないのではと思います。
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