2016年10月23日日曜日

一人ひとりが「変化の担い手」になる方法


教育の世界で、改善、変革、改革が必要であることは長年言われ続けてきたことです。
しかし、それが実現される兆しはまったくありません。
それらが言われたり、書かれたりするだけでは、何事も変わりません。
言ったり、書いたりすることではなく、実際の行動を起こすべき時です。

いまの時代(特に、ディジタルな世界)に学校という仕組みや機能がマッチしていないのではないか、という共通認識を多くの人が持ち始めています。これまでの世界ではなく、これからの世界を生きていくのに必要な知識やスキルを学校は扱っていない、ということです。

必要な改善、変革、改革を、文科省や(その下請け機関である)教育委員会が起こせないことは、過去数十年の体験を通して誰もが認識しています。そして、意味のある変化は、個人のレベルでしか起こらないことも。個人の継続的な努力が、学校や教育委員会を動かすことも。一人ひとりの教師(そして、生徒も!)が変化の担い手です。学校や教育委員会レベルのリーダーたちにできることは、教室単位の改善や変革を可能にするために、そのための壁を取り払い、教師たちに新しいことに挑戦することを奨励し、自主性を促し(権限を提供し)、そして元気づけ/サポートすることです。もちろん、教師が相互に元気づけ/サポートし合うことも不可欠です。それこそが、最も大切で、難しく、そして満足の得られることです。

一人でも多くの教師が、教育を改善・変革する担い手となるためにできる具体的なこととしてどんなことが考えられるでしょうか?

     モデルで示すのが一番! 同僚にしてほしいと思うことを率先して示す(言ったり、考えたりするのではなくて、行動する) ~ そのためには、情報収集は大切!
     あなたが求める改善・変革に関する情報を共有する。
     脈のありそうな同僚を、自分と一緒に意味のある研修の場に誘う。来てくれない時は、事後の報告を、行かなくて損をしたように思わせる紹介をする ~ よりベターな方法は、自分が研修で学んだことを実践しているところを実際に見てもらう。
     教員たちが自己規制してしまっていること(結果的に、改善・変革をしないという選択をしてしまっていること)に、果敢に挑戦する。
     自分たちで変化が起こせてしまうことをモデルで示すだけでなく、同僚のサポートをして、変化を起こさせてしまう ~ 「変化の担い手」になってもらう!
     自分たちが当たり前と思ってきたことを改善することで、子どもたちの学びや成績が向上するのをしっかり記録や数字で見せる ~ いい記録を取ることは大切。
     辛抱強く待つ ~ 子どもたちと同じように、同僚たちもスンナリは変われない!
     子どもたちを巻き込む。学校は子どもたちのニーズを満たすところ。子どもたちも変化の担い手になってもらう。教師にいつも動かされている子どもたちではなく、自分たちで考えて行動する主体になってもらう ~ これは、授業でも、行事でも。(言われたら大人しく動く子どもたちの方が楽だが、そういう子どもたちを育てることが学校の目的ではない!)
     いい関係を築くことに努力する ~ 何事も、そこからしか始まらない。相手が、同僚であろうと、子どもたちであろうと。

「変化の担い手」に興味を持たれた方、もっと詳しく知りたい方は、『エンパワーメントの鍵』をご覧ください。

参考: ASCD ExpressJuly 28, 2016”Leaders Can Remove Barriers for Change Agents” by Eric Sheninge


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